未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

ワインだけでなく、食材のテロワールも意識する

テロワールはさまざまな名産品を育みます。テロワールとは、ワインの味わいの決め手となる、土壌や地形、気候、風土などぶどう畑を取り巻く環境のこと。ワインだけでなく、食材のテロワールも意識すると、マリアージュの見識をさらに深めることができます。


たとえば、篠山牛にはどんなワインを合わせるべきでしょうか。篠山牛とは、黒豆で有名な丹波篠山で育てられる最高級の黒毛和牛を意味します。神戸牛を筆頭に、但馬牛、三田牛、淡路牛など、兵庫県はブランド牛の宝庫ですが、なかでも篠山牛は舌鼓をうつほどのおいしさ。とくにヒレ肉は上品な獣味が濃縮されており、すーっとナイフがすべり落ちるようなやわらかさが特徴です。


その究極のおいしさの秘密は、恵まれた自然環境にあります。四方を山に囲まれた盆地特有の寒暖差と、山々から流れるミネラル分を多く含んだ粘土質の土壌でつくられる飼料のおかげで、風味ゆたかな味わいに育つのです。その丹波篠山のテロワールに注目すると、3つのキーワードが浮かび上がってきます。


それは、

(1)昼夜の寒暖差が激しい(2)粘土石灰質の土壌(3)日照時間が長い

です。


これらの共通するテロワールでつくられたワインを探すと、その食材との相性はすこぶるよくなるから不思議です。そのひとつが《ポティネ・アンポー/モンテリー1erクリュ・レリオット2010》。モンテリーとはフランスのブルゴーニュ地方に位置し、ヴォルネイ、ムルソー、オークセイ・デュレスといった銘醸地に囲まれた村です。ヴォルネイの上品さ・繊細さとオークセイ・デュレスの凝縮感をあわせ持ちながら、とりわけ秀作年である2010年の土と栗の花を混ぜた野生的な香りが、大自然の篠山のテロワールと重なり合います。


ちなみに、モンテリーは、コート・ド・ボーヌでももっとも長い日照時間を誇り、神戸市と比べて丹波篠山市も、年間を通して約1.5倍の日照時間となっています。


太陽の恵みをたくさん浴びながら、自然豊かな環境でストレスなく育てられると、牛もワインもまろやかで上品な味わいになるから不思議ですね☀️🐃🍷

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「ブラン・ド・ブラン」VS「ブラン・ド・ノワール」

一般的には、シャンパーニュに使用されるぶどうの品種は3種類。 白ぶどうのシャルドネと黒ぶどうのピノ・ノワールピノ・ ムニエです。なかでも、白ぶどうだけでつくられるものは「ブラン・ド・ブラン」、黒ブドウだけでつくられるのが「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれます。いうならばブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールは、〝対称的な〟シャンパーニュといえますが、どちらも手間、コスト、そして卓越した醸造熟成技術が不可欠であり、品種の特徴とテロワールを色濃く反映する珠玉のシャンパーニュといえるでしょう。


その双方のマリアージュの観点からいえば、「車海老」という鮨ダネは稀有の存在になります。どちらにも抜群に相性がよいからです。車海老の独特の甘みは〝グリシン〟というアミノ酸によるものですが、ブラン・ド・ブランなら、冷涼感ただよう豊富なミネラル(塩味)で、車海老本来の上品な甘みを引きたてます。これは、味の対比作用といわれるものです。一方、ブラン・ド・ノワールは、黒ブドウのまろやかな甘みを重ね、複雑で深みあるコクと旨みを生み出します。こちらは、味の相乗作用ですね。夏の車海老はグリシン(甘み)が減少し、アルギニン(苦み)が増加するので、どちらも相性のよさは素晴らしく甲乙つけがたいくらいです。


車海老の純粋な甘みを引き立てるブラン・ド・ブラン。

濃厚で、凝縮感ある甘みにするのがブラン・ド・ノワール


みなさまはどちら派でしょうか🍾🥂

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人類の叡智から考察する

「燻製」の香りと「シャンパーニュ」の香り。食欲をそそるのはなぜでしょうか。それは、どちらも先人の知恵と工夫がつまった香りだからです。


「燻製」の歴史は、人類が狩りをしていた時代までさかのぼります。食料の生肉(魚)を少しでも長持ちさせるために、太陽の下で乾燥させたのが始まりだといわれています。それを焚き火で燻(いぶ)すことで、さらに保存性がたかまり、煙の香りで風味が格段に増したというわけです。


一方「シャンパーニュ」は、気温の低下でアルコールが発酵が止まってしまったワインを、樽のまま放置。発酵過程でできた二酸化炭素がワインに溶け込んで発泡していたのが始まりです。それを意図的につくり出したのが、瓶の中に酵母をいれて密閉する「瓶内二次発酵」という方式。シャンパーニュの香りを、ブリオッシュやパンドミーと表現するのは、この酵母イースト)に由来します。また、芳ばしいロースト香は、樽由来。樽は、木材を丸くしならせて繋ぎ合わせるのですが、材質が硬いため、内側を火で炙(あぶ)ってやわらかくするのです。その際にできる〝焦げ〟の成分がシャンパーニュに溶け出し、芳ばしい芳香を付与します。


そんな芳醇な香りを強く感じるのは、20年近く時を刻んだ≪フランソワーズ・ベテル/ブリュット≫。霜につよく耐寒品種であるピノ・ムニエを主役にしたシャンパーニュです。長期熟成によりシャンパーニュの成分の一部が〝炭化〟してうまれた芳香は、スモーキーなうずら卵の燻製と相性がすこぶるよいのです。味が濃厚に染みんだ黄身と熟成ムニエのやわらかく凝縮された果実味が、とろけるように融合します。


〝燻す〟も〝炙る〟も、新しい食文化を生み出した人類の叡智(えいち)といえます。マリアージュをより深く楽しむには、ときには歴史的観点から考察することも大切なこともしれませんね。

 

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〝にがうま〟なピノ・ムニエ100%

黒ぶどうだけでつくられた〝ブラン・ド・ノワール〟のシャンパーニュは、ピノ・ノワール100%、もしくはピノ・ノワールピノ・ムニエブレンドものが99%以上をしめます。そのなかで《ロジャー・バルニエ》は〝ピノ・ムニエ100%〟のシャンパーニュを手がける稀有なメゾンのひとつです。


黒ぶどう特有のコクとふくよかな果実味を合わせ持つのはもちろのこと、ピノ・ムニエならではの〝苦み〟がこのシャンパーニュの最大の魅力。そしてこの〝苦み〟の表現こそが、ピノ・ムニエ100%のむずかしさ、ともいえます。


ワインの苦みは「グレープフルーツ」や「レモンの皮」などとよく表現されますが、《ロジャー・バルニエ/ラ キュヴ ムニエ 100% 2012》の苦みは類のない突出した個性で、とても複雑な〝旨みをもたらす〟苦みなのです。


たとえるなら、青魚の〝腹わた〟でしょうか。独特のつよい苦味がありますが、さかなの旨みが凝縮された腹わたこそ青魚の真骨頂なのです。


そんなピノ・ムニエの個性を〝にがうま〟なコクで表現した《ラ キュヴェ ムニエ100%》 と、青魚であるイワシの炭火焼きはいうまでもなく相性抜群です。


ハツラツとした〝にがうま〟な酸が青魚特有のくさみを消し去るだけでなく、ふっくらジューシーに焼かれたイワシの香ばしさをよりはっきりと浮かび上がらせてくれるのです🐟🥂

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カレーにはどんなワインを合わせるべきか🍛

ワインと合わせるのがむずかしい料理、それはカレーです。それゆえ、ワイン仲間が集まると、よく「カレーにはどんなワインを合わせるべきか」談義に花が咲きます。


カレーの〝引き立て役〟としてレーズンが存在感を示すように、思いのほかカレーと甘口ワインとの相性はとてもいいのです。


わたしのお気に入りは《F.E.ショット/ヴュルツァー カビネット2013》


麦わら帽子の匂い、草原を連想させる青くさい香りが特徴です。まろやかでフルーティー、豊潤なミネラルのなかに、干しブドウのような天然の甘みが見え隠れします。


今回わたしが腕によりをかけてつくったのは、15種類のスパイスを使ったキーマカレー


《F.E.ショット/ヴュルツァー カビネット2013》の甘すぎない上品な甘さが、辛さを和らげるだけでなく、カレーの辛味とのメリハリが生まれて、食欲がいっそう増進するのです🍴✨

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刺身の盛り合わせには三品種均等のシャンパーニュ

白身には白シャンパーニュ、赤身にはロゼ・シャンパーニュ

刺身とシャンパーニュのわたし流の楽しみ方です。でも1本で楽しむなら、シャルドネピノ・ムニエピノ・ノワールが1/3ずつバランスよくブレンドされたシャンパーニュがオススメ。シャルドネ白身ピノ・ムニエは貝類、ピノ・ノワールは赤身とそれぞれ〝呼応〟するかのごとく、素材の旨みを最大限引き出してくれるからです。


その条件を満たすのが《ジョルジュ・ラコンブ/グラン・キュベ・ブリュット》。このシャンパーニュに含まれるのは、豊富なミネラルとエレガントな酸を感じるコート・デ・ブラン地区のシャルドネ、やわからな苦味が特徴のヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のピノ・ムニエ、ふくよかで力強いコクをもたらすモンターニュ・ド・ランス地区のピノ・ノワールの〝三強〟です。


つまり、シャルドネが淡泊な白身を引き立て、ピノ・ムニエが濃厚な貝の旨みに複雑みを与え、ピノ・ノワールが赤身をより上品な甘味へ変えてくれるのです。


どんな刺身とも相性のよい三品種均等のシャンパーニュ。オススメです👏

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のどで変化を楽しむ

世界最古のメゾンのひとつ《ツァリーヌ》。なかでも《キュヴェ・プレミアム・ブリュット》は、のどを〝通過する〟過程で、苦味が甘味に変換されるという不思議なシャンパーニュです。


それを実感できる一番の料理が、エスカルゴのオーブン焼き。《キュヴェ》と合わせると、口にふくんだときに感じる《キュヴェ》の苦みが、ガーリック風味をより際立たせ、のどを〝通過した〟後に変化するミルキーな甘みは、バター風味をよりいっそう深めてくれます。


《ツァリーヌ》はのどで変化を楽しむ、稀有なシャンパーニュ。ぜひ、バター風味のエスカルゴとともにお試しください🐌🥂✨

 

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