未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

ドン・ペリニヨン 1982🍾

シャンパーニュの最高峰ドン・ペリニヨンドンペリ〟は、ぶどうの秀作年にしかつくらず、最低でも8年の熟成を経て世にリリースされる、傑出したヴィンテージシャンパーニュとして有名です。

 

今回は1982年と2009年の垂直テイスティング。1982年は私の生まれ年…。とても、感慨深いものがあります。1982年はボルドー地方だけでなく、シャンパーニュ地方にとっても偉大な年であり、スーパーヴィンテージとされています。その《Dom Pérignon 1982》は、現在リリースされている《Dom Pérignon 2009》とは似て非なるもの…。その世界観は、私の想像をはるかに超えるものでした。

 

《Dom Pérignon 2009》は、強烈な厚みとそのあとに訪れる優雅な苦味、そしてその余韻の圧倒的な長さが特徴です。微細ながらも力強く立ちのぼる泡が、ピーナッツバターのような甘やかなナッティー香と、草原&グレープフルーツのさわやかな青さを届けてくれます。 高級バターのクロワッサンを連想させる大変リッチな味わいで、おいしさが際立っています。

 

《Dom Pérignon 1982》の抜栓後の光景は、感動的であり、衝撃的でした。36年の眠りから突然〝起こされて〟驚いたかのように、グラスに注いだ瞬間ふわっと泡が勢いよく立ち上がり、そしてすぐさま、いまにも消えてなくなりそうな優しくもなめらかな気泡がつかの間だけ続くのです。

 

色は、とても深みのある黄金色(こがねいろ)。グラスに鼻を少し近づけただけで、シェリーのフロール香と深煎りローストアーモンドのようなやわらかくも気品のある香りが漂います。味わいは、年代モノのコニャック、貴腐ワイン、風味豊かな黒酢、わずかに苦味のあるカラメルを焦がした風味…、凝縮された〝官能的な甘み〟でした。これはドンペリだけがなせる「品質」と「時間」の究極の〝マリアージュ〟なのでしょうか。

 

私の歩んできた人生の長さとぴったり重なり合う《Dom Pérignon 1982》。この一瞬のためだけに、気の遠くなるような時間を待ち続けてくれていた、そして特別なひとときを演出してくれた《Dom Pérignon 1982》に胸が熱くなり、至福の喜びとともに、感謝の気持ちがわいてきます。と同時に、稀少性が非常に高い《Dom Pérignon 1982》がこの地球上からまた1本消えてしまった、という申し訳なさも感じていました。

 

酔いがまわるにつれ、長い時間をかけてどんどん熟成・進化を続ける〝同期のドンペリ氏〟から「これまであなたは、自分を磨き続けてきましたか?」と、人生における本質的な問いを突きつけられたような、不思議な感覚に陥ったのです。

 

そんな自分との〝対話〟ができることこそ、「熟成ドンペリ」の真のすごさなのかもしれませんね✨

 

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