未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

ふたつの異なる甘み

4種類のチーズのピッツァ、クワトロ・フロマッジ。ハチミツなどの甘みを添えることで、塩味がまろやかなになり、チーズのコクがより一層ふかまります。


このピッツァに、「セミヨン」と「グレコ・ビアンコ」の甘みを添えるのがわたし流。ともに辛口ワインの品種ですが、地方限定で甘口のワインがつくられています。


セミヨンは、フランス・ソーテルヌ。その製法はじつに神秘的です。収穫前に一定の気候条件がかさなると、カビの一種である〝貴腐菌〟が繁殖。未熟なぶどうだと腐敗してしまいますが、完熟ぶどうだと菌が果皮に穴をあけ、水分を蒸発させてくれるのです。ぶどうの糖度が極限にまで高まり、菌による独特の風味が付与された〝貴腐ぶどう〟でつくられる甘口ワイン。ソーテルヌ特有のせんさいな酸が、グラニュー糖のような上品でエレガントな甘みを引き立てます。


一方、グレコ・ビアンコはイタリア・カラブリア産。こちらは、収穫した果実を陰干し乾燥して、糖度をたかめます。ぶどう本来の味とテロワールの風味がぎゅっと凝縮され、ミネラル感と旨みが融けあった黒砂糖のように、滋味ぶかい甘みを呈します。


おすすめは、ひとくちめにクワトロ・フロマッジとセミヨンを。透明感のある上品な甘みは、まろやかなチーズのコクを引き出し、甘みと塩みのバランスを絶妙に保ちます。


複雑みのあるグレコ・ビアンコは、ふたくちめ。黒砂糖のような甘味は、ふしぎとブルーチーズと相性がよく、かすかなシナモンと丁子のスパイス香が引き立て役に。ブルーチーズの苦みや窯焼きの芳ばしさが、グレコ・ビアンコの甘みとともに、じんわりと舌に染み入るおいしさです。


仏伊ふたつの異なる甘みで、クワトロ・フロマッジのマリアージュ変化をお楽しみください🍽✨

f:id:hrm628:20190920042606j:image