旬の肴(さかな)で、ちびりちびりとやる晩酌。凛とした雰囲気の割烹では、銘酒だけでなく、ワインも仲間にいれてほしいものです。
とりわけ、時間をかけてゆっくり愉しむには〝熟成〟ワインがオススメ。フレッシュなものに比べて、穏やかかつ柔らかな味わいの熟成ワインが、刺激が少なく胃にも心にもやさしいからです。
たとえば、ジャカールが手がける《リッツ・ブリュット》の熟成シャンパーニュ。まろやかに熟した果実味にすっかり溶け込んだ微細な泡。さっと塩茹でされた新鮮なイワシを合せると、磯の香りが繊細な泡とともに広がり、ふっくらとしたイワシとシャンパーニュの旨みがやさしく舌に沁みいります。
同時抜栓なら熟成シャブリを。《ドメーヌ・ジャン・コレ/シャブリ・1erクリュ・モンマン》はステンレスタンク使用のため、《2001年》といえど酸が主張しています。コンクリートや屋根裏を彷彿とさせる個性豊かな風味が、薬味のようにアクセントとなり、丸みをおびた酸がイワシの苦みと旨みを引き立ててくれるのです。
熟成ワイン特有の〝琥珀(こはく)色〟は、銘酒にはない世界観。目でも楽しめる、ちびちび呑みのススメでした🐟🥂✨