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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

蔵出しワインの魅力

ブルゴーニュの「古酒の神」、と称させるのが≪ルモワスネ≫。このドメーヌのオールド・ヴィンテージには、経年数からは考えられないほどの、若々しさが残っています。


ではなぜ、ルモワスネのワインは古酒でも若さを感じるのでしょう。

そのわけは「蔵出し」です。蔵出しワインとは、たとえ何十年かかっても味わいのピークをむかえるまで、ドメーヌのもとで保管されたワインのこと。生産者にとって場所の確保、手間、コストの負担は尋常ではありませんが、ワインは至高の熟成プロセスをふみます。


蔵出しでないワインは、だれが、どこで、どのように保管していたかが不明瞭で、古いヴィンテージほど品質劣化のリスクが高まります。一方蔵出しワインは、出荷後も安全かつ最短最速の輸送ルートで販売店までとどくので安心です。


今回の《ニュイサンジョルジュ・1erレザルジリエール 1989》は、蔵出しの逸品。枯れた色調やエッジの色落ちからは〝30歳〟を感じつつも、口にふくんだ瞬間にそれが吹っ飛ぶ瑞々しさと艶やかさ。乳酸系の熟成味と若々しい果実味とのバランスが絶妙です。但馬牛のヒレステーキと合わせると、葉巻や甘草などのアロマが肉の芳ばしさを引き立て、ジューシーなピノ・ノワールが、旨みあふれる肉汁を包み込むかのよう。


蔵出しオールド・ヴィンテージは、生産者が目先の利益にとらわれず、何十年にもわたって愛情を注ぎつづけた賜物です。いつにもまして、感謝の念が湧いて参ります。

 

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