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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

アートとシャンパーニュの共通点

ワイン大国フランス。そこは「芸術の国」でもあります。幼いころから〝アート〟に触れる生活環境で、幼稚園児ですら美術館にでむき、模写をする授業があるというから驚きです。絵画を買うことは日常的。ごくふつうの一般家庭でも、有名無名をとわず多くの絵画が部屋に飾られています。フランス人にとって、生活の一部であるアート。それゆえ、アーティストを尊ぶ精神が、おのずと育まれるのでしょう。

 

それを物語るひとつが、《テタンジェ・コレクション》。1978年をファースト・ヴィンテージに、優良年のみ、コンテンポラリー・アート(現代美術)のデザイナーとコラボレーションしています。その表現方法に脱帽。特殊な容器で完全に覆われた、ボトル全体がアート作品と化しているのです。そこがまるでキャンパスのように。〝TAITTINGER〟の文字すら探さなくてならないほど、メゾンの存在を感じさせません。

 

ポピーの花咲く黄色いボトルは、ロベルト・マッタとのコラボ《1992》。青いポップな人物画は、ロイ・リキテンスタインの《1985》ヴィンテージ。シャンパーニュはともに褐色がかった鼈甲(べっこう)色で、黒蜜のような甘い香りが支配しています。そこから時間とともにあらわれる、個性。1992年はワインらしい果実味をみせ、1985年は甘みと苦みが交互に訪れます。刻々と変化するなか、双方とも瓶底に近づくほど色と味わいが濃厚に。グラスには霞(かすみ)のような浮遊物がゆらゆらと泳ぎ、余韻が果てしなく続きます。「テタンジェのノン・ヴィンテージは、数十年の熟成にも耐えうる」が持論ですが、ヴィンテージであればなおのこと。それが体感できる素晴らしいアートシリーズです。

 

生きてくうえで、アートもシャンパーニュも必須ではないかもしれませんが、「人生と心を豊かにする」という点では、揺るぎない共通点といえそうです🖼🍾✨

 

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