未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

NVシャンパーニュの〝粋な〟楽しみ方 その2

収穫年や生産年の表記がないNV(ノン・ヴィンテージ)シャンパーニュ。基本的にはフレッシュな味を楽しむもの。メゾンも購入してすぐの抜栓を推奨しています。ところが、なかには数年おいておくことで、その味わいが劇的に昇華するすばらしいNVがあります。

 

そんな粋な楽しみ方をさせてくれるメゾンのひとつが《ランソン》。一般的な醸造工程である「マロラクティック発酵」を、あえて行わない生産者としても有名です。リンゴ酸が乳酸に変化するのがマロラクティック発酵。その工程をふまないワインは、リンゴ酸特有のするどい酸味を呈します。このエッジのきいた〝酸〟こそが、ランソンの抜群のフレッシュさと力づよさの基になっているのです。

 

ランソンの顔というべく《ブラック・ラベル》もしかり。とりわけ酸が印象的で現行品のフレッシュさをより一層助長します。あわせて鮨をいただくなら、本マグロの「大トロ」を。濃厚な脂の甘みを引き立てつつ、シャープな酸がさわやかな余韻へと導きます。対して、およそ経年5年の旧エチケット品。活力を維持しつつも、色に深み、香りに芳醇さ、味わいには底知れぬ奥ゆきが生まれています。〝ヴィンテージ・シャンパーニュ〟といわれても、疑わないほどのおいしさ。こちらは本マグロの「赤身」と。独特の鉄ぽっい旨味が、より力づよく感じる組み合わせです。

 

ランソンは約5年ごとにエチケットを変更します。2015年につづき、直近の変更は2020年夏。日本には来年、新エチケット品が届きます。ぜひ、現在流通している《ブラック・ラベル》を購入し、数年後に現行品と飲み比べてみてくださいね🥂✨

f:id:hrm628:20201105041858j:image