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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

NVシャンパーニュの〝粋な〟楽しみ方 その3

赤ワインを混ぜてつくる〝ブレンド法のロゼ・シャンパーニュ〟。透明なワインにするために、澱(おり)を沈殿させる〝動瓶台〟。単一年のぶどうでつくる〝ヴィンテージ・シャンパーニュ〟。いまではどれも取り沙汰されることのない、シャンパーニュ界の常識です。

 

じつはこれらすべてが、あるひとりの女性により生み出されたものだということをご存知でしょうか。その名はずばり、「マダム・クリコ」。女性の社会進出など極めて稀であった1772年。弱冠27歳だった彼女は夫の急死により、メゾンを引き継ぐ決心をします。情熱と創造力にあふれ、シャンパーニュの新たな魅力を世界にひろめました。現代のビジネス・ウーマンの先駆けともなったひとりです。

 

今回の飲み比べは《ヴーヴ・クリコ》の象徴ともいえる、《イエローラベル》の新・旧エチケット。シャンパーニュにあまり馴染みのない方でも、この斬新なオレンジカラーのボトルに見覚えがあるのではないでしょうか。

現在リリース中のイエローラベルは、淡いレモンイエローの輝きと繊細でクリーミーな泡。酵母の香りと熟れた桃やリンゴの芳香が漂います。味わいは力づよさがありつつも、丸みとまろやかさの方がまさる印象。一方、淡いゴールドカラーを呈する旧エチケット品。しっかり焦げた焙煎香と、熟成特有の芳醇な香りが混在しています。泡はいまだエネルギッシュで、厚みとコク、余韻の長さがとりわけ顕著。経年変化でむしろ、〝力づよさ〟が増したよう。凛々しいマダム・クリコの姿を彷彿とさせる一本です。両者に合わせた鮨ダネは、北方四島国後島)産のエゾバフンウニ。これから冬にかけてが旬である北方四島産は、北海道産に負けない濃厚な甘味が魅力です。まろみある現行《エイローラベル》にも、力づよい旧エチケット品にも、極めてよく合う鮨ダネ。かなうならば、ぜひ〝板ウニ〟でご堪能いただきたい🥂✨

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