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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

「セミヨン」というぶどう品種

フランス・ボルドーが原産の「セミヨン」。ソーテルヌの甘口、〝貴腐ワイン〟に使用される品種です。凝縮感ある甘味は、完熟ぶどうに貴腐菌が付着することでうまれます。一方で、貴腐化するまえに収穫すると辛口ワインがつくれるという優れもの。

 

《エール・ド・リューセック》は、ソーテルヌの第一級シャトー、リューセックがてがけるセミヨンの辛口ワイン。ぶどうの大半が甘口ワインとなるため、各ヴィンテージ、二・三千本ほどしか生産されない稀少品です。今回は、黄金色にかがやく2002年ヴィンテージを抜栓。濃厚かつオイリーな質感は品種由来。香りは熟した黄桃やジャーマンカモミールが交錯します。この甘い芳香とは対照的に、味わいは極めてドライ。経年による酸も相まって、力づよくシャープな旨味を呈します。合わせる料理は、しっかりと浸かった「しめ鯖」。きわだつ酢香とエッジのきいたワインが一体となり、芳醇な昆布の風味、凝縮された鯖の旨味をひきたてます。

 

甘口から辛口まで守備範囲とするセミヨンは、とても稀有な逸材。セミヨンといえば貴腐ワイン、補助的な品種、といった先入観は、マリアージュの幅をせばめてしまう可能性があるので要注意です⚠️

 

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