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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

「原則」と「例外」

ぶどうの収穫域が狭く限定されるほど、より高品質なワインといえます。これがワイン界の原則。ラベルに記された生産地、「アペラシオン○○コントローレ(通称AOC○○)」がその指標のひとつです。たとえば、「アペラシオン〝村名〟コントローレ」と「アペラシオン〝地区名〟コントローレ」であれば、前者の方が狭域ワインであり、長期熟成に適しているといえるのが原則論です。

ところが、その原則論だけで判断するのは早計です。たとえAOC〝地区名〟のワインであっても、グラン・ヴィンテージや長期熟成を得意とする生産者となれば話はちがってくるからです。

それを物語るのが《シャトー・フォール・ド・ヴォーバン》。AOCオー・メドックの地区名ワインですが、驚異の熟成味をみせる逸品。なかでも《1985》は指折りの秀作年。褪色(たいしょく)こそしているものの、腐葉土、なめし皮の香りはむせかえるほどに濃厚。経年36年とは思えない、豊富なタンニンも残存しています。驚くのはその質感。きわめてなめらか、かつまろやかなタンニン。甘い味噌の「どて焼き」とみごとに調和し、あと味のこってりとした甘味をエレガントな熟成酸があらいながしてくれます。

ワインにかぎらず、なにごとにも「原則」と「例外」があるのが世の常。原則論だけで判断しようとすると、まちがってしまうことも少なくありません。くれぐれもご注意くださいね⚠️

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