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白にもロゼにも合う「棒寿司」

シャンパーニュの白とロゼ、どちらにも合う寿司があります。それは「サバの棒寿司」。かつて保存技術が未発達のころ、若狭湾から京都へつづく、通称「サバ街道」かいわいで盛んに作られていた郷土料理です。

 

握りにくらべ、シャリを多くつかう棒寿司。〝タネ〟と〝シャリ〟とのバランスがとても重要です。それゆえ棒寿司に仕立てるサバは、鮮度はもちろんのこと、脂のノリと身の厚みが必須。そんな逸材を砂糖・塩・酢でしめ、シャリとあわせて巻きあげます。白のシャンパーニュであれば爽やかな酸味がひきたち、ロゼなら優しい甘味が増長するのです。

 

今回は、フレッシュ・エレンガンス・バランスの三拍子そろった《ローラン・ペリエ》。淡いゴールドカラーの《ラ・キュヴェ》は、食パン酵母にレンモをおもわせる柑橘香。キレある酸の、きわめてドライな辛口。今夜いただく極厚サバにぴったりです。大間鮪のトロをもしのぐ脂ののり。隠し味の胡麻と大葉も相まって、ラ・キュヴェが濃厚かつ爽快なサバ寿司に昇華させるのです。一方、ひときわ目をひくブラッド・オレンジカラーは《キュヴェ・ロゼ》。たいへん稀有な、セニエ法によるロゼ・シャンパーニュです。通常、ロゼ・シャンパーニュは白ワインに赤ワインを混ぜる、ブレンド法が一般的。対してセニエ法は、黒ぶどうを果皮・種子ともに醸し、圧搾。そのしぼり果汁でシャンパーニュをつくります。ゆえに濃い色調を呈し、もぎたてのフレッシュベリーを彷彿させる味わいに。サバのまろみが倍増し、濃厚な甘味を果てなく堪能することができます。

 

季節によって、脂ののりが大きくことなるサバ。お好みでシャンパーニュの温度を変えて楽しむのもひとつ。わたしは脂ののった旬のサバを、より甘くいただきたので、シャンパーニュは10-12度と高めに設定。さっぱり召し上がりたい方は、5-7度の低めの温度をおすすめします🥂✨

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