未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

別次元の深淵な世界

シャブリといえば「キンメリジャン」、ポムロールといえば「クラス・ド・フェール」。 クラス・ド・フェールとは、鉄分をふくむ土壌のこと。隣接するサンテミリヨンのメルローは、柔らかかつふくよかな印象であるのに対し、このクラス・ド・フェールの恩恵を享けたメルローは、骨格がしっかりしており、重厚感のある味わいを呈します。
 
きょうは、《シャトー・ラグランジュ1982》と《クロ・ド・ラ・ヴィエイユ・エグリーズ1982》。ともに40年の歳月を経て、竹のように硬くもしなやかな骨格と、極薄ベルベットのような繊細かつ緻密な旨味を有します。わずかに《シャトー・ラグランジュ1982》の方が若さを感じる、濃厚な色調とまろやかな甘味。くわえてカカオニブをまとい燻された鹿肉のような芳香。「高知産あか牛のグリル」がより複雑、かつ奥ゆきのあるひとさらへと昇華します。一方《クロ・ド・ラ・ヴィエイユ・エグリーズ1982》は、果実味と酸味の熟成感が絶妙。たとえるなら、カシスをデーツシロップと黒酢に漬け、2-3ヶ月熟成発酵させたような風味。肝ソースでいただく「あわびのリゾット」のかくし味のように料理にとけこみ、凝縮感あるあわびの旨味をより一層ひきたててくれるのです。


早飲みでも、長期熟成でもどちらでも楽しめることが、ポムロール産メルローの魅力。しかし、こんや抜栓したワインにかぎっては、絶対にオールドヴィンテージがオススメ。どちらもトリュフやジビエといった五感にうったえかける官能的な風味があり、早飲みでは決して味わえない、別次元の深淵な世界に導いてくれるからです✨

 

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