最近はまっているのが、白身の“利き鮨”。白身を目隠しで含味し、鮨ダネをいいあてるというもの。ウニやマグロなど濃厚なタネはたやすくも、白身となると難易度が一気にあがります。
タイやひらめなどの白身は一般的に、「淡泊な味」とひとくくりにされがち。しかし実際はもっと複雑です。利き鮨は、そんな白身の“ディテール”をあらためて気づかせてくれます。たとえば、こんやのお題である「のどぐろ」。金目鯛のような上品な旨味と、クロムツかのごとく濃厚な脂の甘味、煮アナゴに匹敵するとろける食感を兼備します。それを考慮し、シャンパーニュは《コレ》。生には《ブリュット》、炙り・軍艦には甘口《ロゼ・ドライ》をあわせます。
ワインを漆黒グラスでテイスティングする「ブラック・テイスティング」。利き鮨もまた、視覚以外の四感覚をとぎすませるトレーニング。ご興味おありの方は、ぜひ大将にお願いしてみてくださいね。
