未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

日本一の鹿児島黒牛

全国和牛能力共進会」とは、5年に一度開催される和牛の品評会のこと。〝和牛のオリンピック〟とよばれ、各道府県が自慢のブランド牛をひっさげ、勝負に挑みます。

 

その2017年大会で、500を超える銘牛を抑え優勝したのが「鹿児島黒牛」。それまで芳しくない結果が続いていた鹿児島県は、くしくも黒毛和牛の生産量全国一位。県はその威信をかけ、あらゆる策を講じます。それは品質の向上はもちろんのこと、理想的な立ち姿勢や、大会の緊張感にも動じない、堂々とした歩行の〝調教〟にまでおよびます。

 

きめ細やかな霜降りと、まろやかで深みあるコクが特徴の黒牛。今回はほどよくサシの入った〝オオモモ〟のステーキを。オオモモとは、赤身であるウチモモの一部です。塊のままじっくり焼くことで旨味が増し、しっとりジューシーに焼き上がります。強い旨味とまろやかなコクがじつに美味な逸品です。

 

合わせるワインは《ドメーヌ・パラン/ラドワ・プルミエクリュ・ラ・コルヴェ2011》。口当たりはたいへん柔らかくも、黒牛に負けない、しっかりとした旨味が舌に染みわたります。ブルゴーニュの2011年は比較的はやく飲み頃をむかえるといわれており、鹿児島黒牛とも、まさにいまが最高のマリアージュ

 

次回の大会は2022年。鹿児島県の連覇に期待しつつ、さらに進化した黒牛にどんなワインを合わせようかと、いまから胸を躍らせています🍷✨

f:id:hrm628:20200925042143j:image

 

ボルドーのふたつの品種

ブルゴーニュとならび、フランスの二大銘醸地であるボルドー地方。赤ワインは「カベルネ・ソーヴィニヨン」主体と「メルロー」主体、の大きく二つに分類されます。

 

ボルドーを流れる河川の、上流側からみた〝左岸〟がカベルネ・ソーヴィニヨンの名地。(オー・)メドックやグラーヴ地区にあたり、酸とタンニンでひきしまった印象のワイン。対して、〝右岸〟がメルローの銘醸地。サン・テミリオンやポムロールからは、果実味豊かでふくよかな印象のワインが生れます。

今回の《クロック・ミショット》は、右岸サン・テミリオンの格付けシャトー。そのメルローは経年〝38年〟をうたがう、驚愕の凝縮感。《1982年》がワイン史上屈指の秀作年であることを物語ります。グラスに粘りつく濃厚なしずく、チョコレートを煮つめたような濃密な香りと味わい。甘みが完全に溶けこんだ、途轍もなくまろやかな熟成味です。合わせる料理は、「くまもとあかうし」のシャトーブリアン。褐(あか)毛和牛の赤身は、黒毛和牛より旨味成分をおおく含むのが特徴です。純粋な肉の旨味と、メルローのピュアな旨味が重なり、言葉を失うおいしさです。

おなじ地方の品種でも、対照的な「カベルネ」と「メルロー」。違い意識をすることで、ボルドーワインの楽しさは格段に増します🍷✨

 

f:id:hrm628:20200920041210j:image

 

 

メゾンの威信をかけて

F1(エフワン)といえば、表彰式のシャンパン・ファイト。おなじみの豪華絢爛なパフォーマンスで、シャンパーニュ普及の一端を担ってきたともいえるでしょう。

 

おなじく〝シャンパン・アンバサダー〟として、わたしが注目しているのがサッカー。競技人口2億5千万以上、ファンは50億人をこえる超国際的なスポーツです。その頂点を争うFIFAワールドカップが2013年、初の〝公式シャンパーニュ〟を発表したからです。かずある生産者のなかから抜擢されたのは、フランスを代表する老舗メゾン《テタンジェ》。

 

初代《2014年ブラジル大会限定ボトル》は、ほんのり柑橘と熟成香。テタンジェらしいエレガントな姿で、徐々に熟成が始まっている印象です。上品な「メイタガレイ」の鮨と相性抜群で、添えられた肝が、シャンパーニュの苦みと調和します。二代目が《2018年/ロシア大会限定ボトル》。グレープフルーツを想わせる爽やかなフレッシュ感が特徴。ときとして〝単調さ〟を覚えるフレッシュ感ですが、このテタンジェは極めて複雑で分厚い旨味を感じさせます。こちらは濃厚な旨みと歯ごたえが特徴の白身、「アカハタ」にうってつけ。

 

仏大統領主催のレセプションや、ノーベル賞の晩餐会でふるまわれるテタンジェ。そんな格式あるメゾンが、世界のVIPだけでなく、より多くの人々にシャンパーニュのすばらしさを伝えるため、威信をかけて獲得した二度のFIFA契約。次なる2022年カタール大会でも、その大役を果たしてくれることをわたしは期待しています🍾✨

 

f:id:hrm628:20200915042427j:image

 

 

〝王様〟も歳を重ねると丸くなる

「ワインの王」と称されるのが、イタリアのバローロネッビオーロ種100%の濃厚な味わいに、まさに王の名にふさわしい威厳を感じます。

 

このバローロの長期熟成にこだわるのが《ジャコモ・ボルゴーニョ》。1761年創業のピエモンテ州最古の生産者です。巨大なセラーには1961年以降のヴィンテージ・バローロが保管され、毎年複数ヴィンテージが少量ずつ出荷されています。

 

今回は《バローロ・レゼルヴァ1982》を抜栓。現オーナーのアンドレア・ファリネッティ氏が、この1982年を飲んでいたく感動し、ボルゴーニョを引きつぐ決心をしたという、記念すべきヴィンテージです。経年40年を感じる、濁りと色落ち具合。抜栓直後から、甘さにのみこまれそうな濃厚なチョコの香りに襲われます。味わいは数分単位で刻々と変化。きわだつ酸が徐々におちつき、抜栓後90分で酸味、苦味、甘味、旨味が完全にひとつになります。このうえなくしなやか、かつエレガント。その〝やさしい〟味わいは、どこか物足りなさを感じてしまうほど。ところが、ステーキを口にふくむと一転、添えられた赤ワインソースと見事に融合し、黒毛和牛をそっと包み込むように引き立ててくれるから不思議です。

 

歳月を経て、王様バローロの新たな一面が垣間みえたよう。ワイン同様、ひとも「歳をとると丸くなる」といわれます。王が家臣を従えるのも、強さだけでなく優しさも必要、ということかもしれませんね🍷✨

 

f:id:hrm628:20200910042328j:image

〝料理の変化〟に着目する

冷製のローストビーフ、「コールド・ビーフ」。なかでも極上サーロインのコールド・ビーフは、異なるテイストのワインでいただくのがわたし流。温度が上がるにつれサシの脂が溶けだし、肉の味わいが変化するからです。

 

たとえば、1994年の「バルバレスコ」と「スーパタスカン」。おなじ熟成期間でも、花のような香りとエレガンな熟成味をみせるバルバレスコ。供されてすぐのコールド・ビーフに合わせると、肉の上品なおいしさが際立ちます。対照的に、獣香と男性的で力づよい果実味のスーパータスカン。こちらは、温度があがり脂が溶けだしたコールド・ビーフトとともに。口に入れた瞬間にとろけて広がる、濃厚な肉の旨味を受け止めてくれます。

 

〝ワインの変化〟に合わせて料理を楽しむのはもちろん、〝料理の変化〟に着目してワインをセレクトするのもオススメです🍷🥂✨

 

f:id:hrm628:20200905041706j:image

 

不思議なめぐりあわせ

1960年代から大活躍し、2017年に引退を表明したフランスの映画俳優、アラン・ドロン。180センチの長身と端正な顔立ちで、ファンを虜にしました。ヒット作品はかずしれず、誰もが認める、世界の大スターです。現在はアパレルブランとして有名なアラン・ドロン。日本の侍をイメージして調香された香水“サムライ”で、その名を知る人も多いはず。

 

当時、彼がとりわけ高く評価していたシャンパーニュ・メゾンが《ブリクー》。自分の名を冠したキュヴェを特別に造ってほしい、とオーナーに依頼するほど。念願かなって1980年ごろ誕生した《シャンパーニュアラン・ドロン》は、彼の友人や親族、アパレル関係のプレゼンの場などでふるまわれました。

 

そんなアラン・ドロンのプライベート・シャンパーニュ。まさか自分がいただけるとは…。冷やし飴をおもわせる艶やかな黄金(こがね)色。泡は完全にとけこみ、熟成梅酢のような、芳醇で甘酸っぱい香りが広がります。真っ黒に焦げたトーストなみの苦さと、最高級のハチミツのような極めてまろやかで上品な甘味が融合しています。

 

たいへん稀少なシャンパーニュ。世界にあと何本残っているのでしょうか。《アラン・ドロン》に限らず、すべてのシャンパーニュとの出会いが不思議なめぐりあわせ。この〝一期一会〟こそ、シャンパーニュの真の価値なのでしょうね🍾✨

 

f:id:hrm628:20200830042156j:image

 

 

わたし流のしゃぶしゃぶスタイル

しゃぶしゃぶ(Shabu-Shabu)といえば、もちろん〝牛〟しゃぶ。そのユニークな名は、大阪の老舗ビフテキ店が名づけたもの。いまやSushi(鮨)と並んで、日本食を代表するひとつです。

 

今日はわたし流のしゃぶしゃぶスタイルをご紹介します。

 

【その一】たれは〝胡麻だれ〟
胡麻の芳醇さが肉の味わいに深みを与えます。

 

【その二】副菜は〝ブラウン・エノキ〟
通常の白いエノキダケと野生種をかけあわせた、ブラウン・エノキ。凝縮感ある香りと旨味が特徴で、牛肉、濃厚な胡麻だれと相性抜群。

 

【その三】合わせるワインは〝熟成ボルドー
熟成で酸と渋みがやわらかくなったボルドーワインは、クリーミー胡麻と一体化。あふれる肉汁を包み込み、複雑味に富んだおいしさへ昇華させます。

 

今回は《ベレール・ラグラーヴ1982》を抜栓。1982年はいわずとしれた、グラン・ヴィンテージで、いまなお豊潤な果実味。日照量の豊富な〝ニューワールド〟を想わせるほどの、あまく濃厚な香りと味を有します。それでもやはり、ボルドーカベルネ。品ある酸と渋みであと味をひきしめ、鹿児島産の黒毛和牛を引き立ててくれます。

 

しゃぶしゃぶには、「胡麻だれ」「ブラウン・エノキ」「熟成ボルドー」を添えること。これこそ、わたし流のしゃぶしゃぶスタイルです🍷🐃✨

 

f:id:hrm628:20200825042511j:image