2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧
先般の焼き肉店。「タン」のあまりにも美しい色合いに心が奪われました。大判のタンは全体にほんのり桃色。その大部分が美しい霜ふりで、ふしぎと“サシ”が輝いてみえるのです。極上の“タン元”であることは一目瞭然。《トロボー/ショレ・レ・ボーヌ2017》を…
先日おとずれたレストラン。めずらしく、まだ若い《コルトン・シャルルマーニュ》をオーダー。すると、20代のソムリエールからふたつの提案が。ひとつめは“温度”。コルトン・シャルルマーニュはコート・ド・ボーヌのなかでもとりわけ酸がきわだつグランク…
刺身や馬刺しといった「生食」は、海外ではあまりみられない食文化。そのため、生魚・生肉が食べられないという外国人はすくなくありません。 そんな訪日外国人に提案したいのが、 “炙り肉鮨”。表面をかるく炙ることで、くちにふくんだ第一感が、加熱肉にち…
肉には“強い”ワインがよくあいます。力づよい肉の旨味にワインが押し切られないからです。わたしにとっての“強い”ワインとは、濃厚であり、パワフルであり、タンニンがしっかりしているワインのことを指します。 こんやは《シャトー・ラベゴルス・マルゴー19…
ソムリエ泣かせのオールド・ヴィンテージ。長期の経年で、コルクがひどく痛んでいる場合がすくなくありません。乾燥して硬くなったコルク、湿気をふくみもろくなったコルク。ともに、瓶内に断片を落とさず抜栓するのは至難のわざ。 こんやの《ダム・ド・モン…
鮨の“温度”にまでこだわる職人が、わたしは好き。こんやの大将もそのひとり。コースの序盤、まだ肴が供されている段階で、まな板にタネが並びはじめます。理由は、タネを室温にならすため。温度があがることで、脂のくちどけが格段に向上。さらにシャリも、…