未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

2023-01-01から1年間の記事一覧

ソーセージの歴史

ソーセージは、古代から現代に至るまで、世界中の食文化に深く根ざしています。その起源は古代文明にさかのぼり、古代エジプトやギリシャ、ローマでは、動物の腸を使って肉やスパイスを詰めたソーセージがつくられ、冬の保存食としても重宝されていました。…

〝公認〟がもたらす重み

FIFAワールドカップのような世界的なスポーツイベントや、カンヌ国際映画祭のような芸術的な催しに選ばれるシャンパーニュは、それだけで名声を高めます。テタンジェやパイパー・エドシックなどの世界的にも有名なメゾンは、スポーツ、芸術、ファッションの…

変化とは、新たな可能性のはじまり

報道によると、2023年の世界のワイン生産量が過去60年で最低水準になったとのこと。この背景には、現代の地球温暖化による気候変動が考えられ、ワイン産業において深刻な影響を及ぼしています。 ワインの個性を形づくる重要な要素「テロワール」は、土壌と気…

『源氏物語』から学べる教訓

「ささがにのふるまひしるき夕暮れに、ひるますぐせと言うがあやなさ」。この繊細な一節は、紫式部の『源氏物語』、特に「帚木」の巻に見られるもので、極暑の薬草(ニンニク)による臭いを気にして人との会合を避ける様子を描いています。この描写は、平安…

ココロもカラダも「ほっこり」

韓国の友人は、大の日本好き、大のおでん好きです。彼女が大好きな日本語、それは「ほっこり」です。この言葉は彼女にとって、おでんを心からリスペクトしていることにほかなりません。 おでんの起源は江戸時代の「関東煮」までさかのぼります。関東煮とは、…

ロゼ・シャンパーニュではないのに、透明ボトル

ロゼ・シャンパーニュではないにもかかわらず、透明ボトルを採用するエティエンヌ・ルフェーヴル。それだけで、生産者の並々ならぬこだわりと自信を感じます。 多くのシャンパーニュメゾンは、光による劣化を防ぐために、ダークグリーンかダークブラウンのボ…

メレンゲのような〝ふわとろ〟感

「モニアル コミュニオ ブリュット」は、一般的なシャンパーニュとは一線を画します。卵白を泡立てたメレンゲのように、クリーミーで〝ふわとろ〟な泡がほんの一瞬あらわれます。この繊細な泡がグラスに注がれた瞬間、まるでシルクをまとったような滑らかさ…

日本を訪れたら、鯵を堪能してほしい

日本を訪れる外国人が、その奥深い文化を存分に味わえる場所といえば、やはり鮨屋でしょう。なかでも、わたしが一押しする鮨ダネが鯵(あじ)です。「味」が語源とされるこの魚はクセがなく、ほんのり脂がのっており、一年を通して獲れる魚として、日本では…

世界に影響を与えた、日本の「旨味」

日本の食文化は、長い歴史と独自の感性が生んだ数々の逸話を持っています。その中でも印象的なのが「旨味」という、これまでに定義されていなかった第五の味。この発見は、日本人の独特の考察と探求心の賜物です。 昆布という素朴な食材を使用して、鮮魚の風…

「火」に敬意を表す

人類が「火」を使いはじめたのは、およそ数十万年前。この一歩は、人類の歴史において革命的な瞬間でした。火を使うことで、寒冷地でも暖をとることや、夜間の活動が可能となりました。また、火は料理や加熱の手段として使われ、生の食材よりも安全性やおい…

地中海の伴侶

南仏のローヌ地方の赤ワインは、その多面的な性格と柔軟性で、フランス国内だけに留まらず、地中海に面した他国の料理とも素晴らしい相性を誇ります。とくに温暖で日照時間が長い地域、たとえばイタリアのシチリア島の料理には、ローヌの赤ワインが驚くほど…

偶然から、必然へ

奇跡は、静かな海底といにしえの修道院から生まれました。これらの〝聖地〟は、偶然が時とともに必然へと変わることを示唆しています。 天然の真珠は、海の静寂の中で偶然に形成される神秘の宝石です。その輝きは、時を超えて多くの女性たちを魅了し続けてい…

バランスの探求

鮨とワイン。このふたつの融合は、ひとことでいえば〝バランスの探求〟です。とくに挑戦的なのは、カリフォルニア産のシャルドネと鮨の組み合わせ。 例として、「パナメラ・シャルドネ2019」を挙げます。このワインは、カリフォルニアのシャルドネ特有の…

選び抜くよろこび

オーセンティックな雰囲気のなかワインリストを開くと、「ヴォルネイ」と「ポマール」の〝村名〟が目にとまります。 「ヴォルネイ」は、優雅さと女性的な特性で知られるコート・ド・ボーヌの逸品。一方隣村の「ポマール」は、その力強さから〝男性的〟と称さ…

ブルゴーニュグラスで楽しむブラン・ド・ブラン

ブラン・ド・ブラン、それは「白のなかの白」を意味する特別なシャンパーニュです。主にシャルドネ種の白ぶどうだけからつくられ、繊細な酸味とやわらかなフレッシュさを持ちつつも、深みと複雑さも兼ね備えています。 さまざまなブラン・ド・ブランが存在す…

なぜ、生ハムにフルーツが合うのか

生ハムは、伝統的な製法と長時間の熟成を経て、独特の塩気と風味を持つ逸品です。この繊細な風味と食感は、不思議なことに、どんなフルーツをあわせても相性がよくなります。では、なぜ生ハムとフルーツは相性がよいのでしょうか。 それは、「フレーバーシナ…

中トロが提供されるタイミング

鮨は、日本の食文化のなかでも、〝伝統工芸的〟なポジションを占めています。素材のシンプルさが背景にある鮨は、職人のこだわりや技術を目の前で感じることができます。まさに伝統工芸品。わたしたちは単に海の幸を味わうだけでなく、鮨職人の心意気を感じ…

にぎらずし

「鮨」というと、鮨職人の手により丁寧に握られたシャリを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、ウニやイクラをレンゲにのせた「にぎらずし」は、シャリを握らないユニークなスタイル。ひと口含むと、シャリのふんわりとした食感とタネの豊かな風味…

餃子の四十八手

相撲には、四十八手(しじゅうはって)という決め技があります。実はわたしにも〝四十八手〟はあり、それは餃子とタレとシャンパーニュの組み合わせを意味します。 たとえば、豚のひき肉とキャベツのシンプル餃子には「醤油+酢+ラー油」の組み合わせがわた…

ユリとシャンパーニュ

ユリとかけてシャンパーニュと説く。その心は、どちらも会わ(泡)〝なし〟ではいられない。ユリの花言葉は「純潔」です。その背景には、「あなたに会いたくてたまらない」という恋のメッセージが込められています。この繊細な花は、開花してから萎(しお)…

発酵3年、熟成一生

焼き鳥に込められた哲学「串打ち3年、焼き一生」。この言葉は、最初の3年間で「串打ち」の精緻な技術を掌握し、その後、「焼き」の技術を生涯探求し続けようとする献身的な姿勢を示しています。焼き鳥の「焼き」は、食材の特性や火のコントロールに精通し…

食通は希少性を好む

食の世界において、希少性は特別な価値を持っています。食材やワインの中には、その希少性から特別な注目を浴びるものがあり、食の愛好者たちの間で絶賛されることは珍しくありません。 たとえば、「コモモ」は、牛の太ももの前部から取れる部位として知られ…

美しい泡を楽しむことを忘れない

2017年、新星のごとくあらわれたのが「Soumei(ソウメイ)」。シャンパーニュ地方のなかでも最高品質と誉れ高い “ピノ・ノワールの聖地” 、モンターニュ・ド・ランスのアンボネイ村でつくられています。 口に含んだ瞬間舌のうえで、弾力性のある泡が弾け、や…

イタリアワインとフランスワインの違い

ワイングラスを傾け、まずは香りと色が暗示するテロワールを楽しみます。フランスワインは、繊細で気品に満ちたテロワールが食とのマリアージュの可能性に胸がときめきます。一方、イタリアワインは、太陽の恵みを受けたテロワールが放つ豊かな個性と自立性…

歴史の重さを受け止める

ヴィンテージワインをサーブするときに、よく用いられるのがパニエ(Panier)です。パニエとは、ワインバスケットのこと。年数の経ったヴィンテージワインのボトルの底には、澱(おり)が多く沈殿しています。パニエはその澱などの沈殿物がグラスに注ぎ込ま…

極上のウニの見極め方

“海の宝石"、そう称されるウニ。クリーミーで甘みを帯びたその風味は、多くの美食家を魅了します。極上のウニの見極めるには、3つのポイントが重要です。 第一は色です。ウニの色は、鮮度や味の良さの指標となります。深い黄金色や濃いオレンジが特徴的なウ…

感性を刺激する“ジョリーコーラル”

息を呑むような美しさ。これこそ「ストラディバリウス・ブリュット・ロゼ」カラー。グラスに注がれたこの美しい色は、まるで夕日の光が海面に反射する“ジョリーコーラル”のようです。ジョリーコーラルとは、蛍光がかった、鮮やかなコーラルオレンジ色のこと…

たかが色名、されど色名

現代社会において、「シャンパンゴールド」や「ボルドーカラー」といったワイン由来の色名は、ファッションやインテリアデザイン、自動車、家電製品、さらには工芸品まで、さまざまな分野で取り入れられています。なぜ、これらの色名はひろく一般的に使われ…

異なる文化の融合点

バルのカウンターに腰を下ろし、今夜「レゼルヴ・デュ・シャトー・ムートン2003」に合わせたのが、スペインが世界に誇る「ハモン・セラーノ」です。その絶妙な塩気と肉の旨味、そして熟成による独特の風味は、芳醇な香りと深みのあるボルドーワインとのマリ…

“時泥棒”もまたゆかし

待たされることを嫌った江戸っ子。食事は立ったまま、さっとすませられる屋台が好まれたそうです。そこで人気だった“江戸三味”が、鮨、そば、そして天ぷら。 そもそも当時の人々がせっかちであった理由は、時代背景にあるようです。江戸時代の大名時計は一分…