報道によると、2023年の世界のワイン生産量が過去60年で最低水準になったとのこと。この背景には、現代の地球温暖化による気候変動が考えられ、ワイン産業において深刻な影響を及ぼしています。
ワインの個性を形づくる重要な要素「テロワール」は、土壌と気候の特性に大きく依存します。したがって、気候変動による影響がワインの香りや味わいに変化をもたらすことは避けられません。
たとえばアルゼンチンは、今年記録的な熱波に見舞われました。この異常気象はラニーニャ現象の影響を受けたもので、5ヶ月にわたる厳しい熱波がブドウ畑を襲いました。そのため、2023年のアルゼンチン産ワインは、この厳しい環境の影響を受け、アロマや果実味の凝縮感が増すと予想されています。
今後、気候変動によるテロワールの変化は、各地で避けられない現実となるはずです。変化とは、新たな可能性のはじまりといえます。変化を〝ネガティブ〟にとらえるのではなく、変化を受け入れ、新しい風味や香りを探求することで、より豊かなワインの世界を楽しみたいものです✨
