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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

月の都ボルドー

ボルドーは、その名が示す通り、ワイン界において特別な地位を享受しています。多くの生産者が「シャトー〇〇」と名のり、ワインのエチケットにはほぼ例外なく、城の絵が描かれています。これは、ボルドーが12世紀にイギリス領であった時代までさかのぼります。当時、多くの城が築かれ、その周囲ではぶどう栽培が盛んでした。この歴史的背景が、今日に至るまでエチケットに強い影響を与え続けています。

「シャトー・ド・マルレ」の1984年のヴィンテージはとくに注目に値します。通常は城が描かれるエチケットに対して、このヴィンテージだけに100年以上前のボルドー港でのワイン樽の積み出し風景が描かれており、その理由は謎に包まれています。この珍しいデザインは、ボルドーがかつて重要な貿易港であったことを象徴しており、地域の歴史的重要性を今に伝えています。

アキテーヌ公国のエレノアがイングランド王ヘンリー二世と結婚した12世紀から、ボルドーはイギリスの影響下に入りました。この結婚がもたらした政治的な変動は、ボルドーのワインが英国貴族にひろまり、国際的な評価を高める一因となりました。今日、この時代からの「シャトー」ブランドのイメージが、ワイン産業におけるボルドーの地位を固めています。

現在、「月の港ボルドー」として知られるこの地域は世界遺産にも登録されており、ワインだけでなく、その美しい港町としても観光客を魅了しています。この地の歴史的な背景と現代の産業がどのように結びついているかを学び、理解することは、日本の地域創生にとって非常に重要なヒントになるはずです。

今宵キラキラと輝く夜景を眺めながら過去をふりかえり、未来を見据えるきっかけをつくってくれた「シャトー・ド・マルレ1984」。わたしの故郷も、ボルドーと同様に、地域が持つ歴史的なストーリーやその独自性を打ち出すことで新たな価値を創出できる可能性があるのでしょうね。
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