未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

2019-01-01から1年間の記事一覧

鮨とブラン・ド・ノワールの楽しみ方

黒ブドウだけで造られるシャンパーニュ、ブラン・ド・ノワール。持ち味の厚みとコクが、鮨ダネの旨さを引き立てます。ピノ・ノワールとピノ・ムニエのブレンドものが大半をしめるなか、それぞれが単一使用されたブラン・ド・ノワールを、鮨ダネごとに変えて…

ヴィンテージの〝個性〟を楽しむ

同じ時期に、同じ銘柄の、同じヴィンテージのワインを楽しんだはずが、まったく味が違う。そんな経験はありませんか? それはワインの〝個性〟によるもの。長年の保存状態によって大きく変わってくるのです。 たとえば、«ドン・ペリニヨン・ロゼ1982»。過熟…

ロッシーニが奏でる、マリアージュ

作曲家と美食家、ふたつの顔をもつロッシーニ。かれが考案した「牛ヒレ肉のロッシーニ風」は、ステーキをフォアグラとトリュフとともにいただく、華やかなメインディッシュです。わたしはこの料理に、フルボディーの赤ではなく、ほどよくこなれたオークセイ…

ヴリニー村のピノ・ムニエ

シャンパーニュ地方モンターニュ・ド・ランス地区は、言わずと知れたピノ・ノワールの銘醸地です。そのなかで、シャンパーニュ屈指の「ピノ・ムニエ」を生み出す村があることをご存知でしょうか。ずばり、それは「ヴリニー村」。モンターニュ・ド・ランスの…

「生ずし」にはエクストラ・ブリュット

関西は「生(き)ずし」、関東では「しめ鯖」と呼ばれるサバの酢じめ。足の早いサバを日持ちさせるために考えられた食べ方です。生ずしとしめ鯖の明確な定義の違いはありませんが、関西の生ずしの方がしっかりとしめられ、酢塩の味がよくしみているのが一般…

ヴァレ・ド・ラ・マルヌの飲み比べ

シャンパーニュ地方のおもな銘醸地は、「コート・デ・ブラン」「モンターニュ・ド・ランス」「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」の三地区です。それぞれの地区に主力となる一品種が存在し、おなじ地区のシャンパーニュを飲み比べると、品種の特徴やその地区のテロワ…

食材の微差を意識する

「海のダイヤモンド」とよばれる、貴重なキャビア。チョウザメの卵を塩づけにしたもので、おもにベルーガ、オセトラ、セヴルーガの3種類のチョウザメから採取されます。 なかでも、わたしのお気に入りはセヴルーガ。もっとも小型のチョウザメで、卵も極小。…

極辛口のシャンパーニュで楽しむ、ウニの食べ比べ

「ウニ」とひとくちに言っても種類、採取場所、季節などにより、その味わいは多用性をもちます。複数の種類を食べ比べ、自分の好みを見つけるというのもウニの楽しみ方のひとつでしょう。 その際、〝極辛口〟のシャンパーニュを合わせることをお勧めします。…

蔵出しワインの魅力

ブルゴーニュの「古酒の神」、と称させるのが≪ルモワスネ≫。このドメーヌのオールド・ヴィンテージには、経年数からは考えられないほどの、若々しさが残っています。 ではなぜ、ルモワスネのワインは古酒でも若さを感じるのでしょう。 そのわけは「蔵出し」…

鮨ダネの〝脂質量〟を意識せよ

似て非なる、アナゴとウナギ。類似した見た目でも、生体と味わいは歴然の差です。 アナゴもウナギも、ともに海でふ化。アナゴはそのまま海で生息する「海水魚」であるのに対し、ウナギは川をのぼるため、「淡水魚」に位置づけられます。 また、旨みのモトと…

長い眠りから目覚めた、1982年の白とロゼ

ワインづくりにおいて、このうえなく天候に恵まれ、最高品質のブドウが収穫できた年を「あたり年」と呼びます。ヴィンテージ・チャートは生産地で異なりますが、シャンパーニュ地方にとっての1982年は、空前絶後のあたり年といえるでしょう。 しかしながら、…

土瓶蒸しとワインの共通点

土瓶蒸しとワイン。両者に共通するのは、〝土〟によっておいしさがもたらされる点です。 土鍋が料理をおいしくすることは広く知られていますが、材質がおなじ土瓶もまたしかり。土に含まれる小さな気泡によって遠赤外線効果がうまれ、沸かしたお湯はまろやか…

母の大好きなマリアージュ

春の風物詩である、駿河湾の「桜えび」。乾燥ものは年中ありますが、〝生〟は二ヶ月ほどの漁の解禁中にのみ、わずかに流通する稀少品です。そんな生の桜えびを、秋にも食せることをご存知でしょうか。漁獲期が一年を通して春と秋の二度、訪れるのです。 わた…

歴史を変えたヴァランドロー

ボルドー地方に彗星のごとくあらわれた≪シャトー・ヴァランドロー≫。保守的かつ閉鎖的なボルドーの世界において、超新参者のヴァランドローがトップブランドに踊りでたのはなぜでしょうか。 こたえは明快。ヴァランドローが〝ボルドー〟の地で、カベルネ・フ…

芳醇なコムギが香る、犬鳴ポーク

大阪唯一のブランド豚、犬鳴(いぬなき)ポーク。ほかの豚肉にはない、格別のおいしさがあります。 そのヒミツは、たぐいまれな飼料。一般的には輸入トウモロコシなどの穀物飼料がおおいなか、犬鳴ポークは地元であまった食パンなどの、小麦食品が餌としてあ…

「炙りトロしゃぶ」のススメ

上質の肉を直火で芳ばしく炙った、炙りトロしゃぶ。よりおいしくいただくために、今回は3つの秘けつをご紹介します。 【その1】部位はリブロースがおすすめ 赤身とサシのバランスがよく、身質がやわらか。脂もしつこくありません。 【その2】食べる直前に…

ブラン・ド・ブランのようなブラン・ド・ノワール

シャンパーニュには、黒ぶどうだけで造られるブラン・ド・ノワール、白ぶどうだけのブラン・ド・ブラン、そして黒と白のブレンドものがあります。なかでも、ブラン・ド・ノワールは黒ぶどうの厚みあるコクとしっかりとした骨格が特徴で、シャルドネのキレあ…

ちびちび〝熟成〟呑みのススメ

旬の肴(さかな)で、ちびりちびりとやる晩酌。凛とした雰囲気の割烹では、銘酒だけでなく、ワインも仲間にいれてほしいものです。 とりわけ、時間をかけてゆっくり愉しむには〝熟成〟ワインがオススメ。フレッシュなものに比べて、穏やかかつ柔らかな味わい…

〝キンキン〟から〝常温〟へのプロセスを楽しむ

グランクリュ・シャンパーニュは〝常温〟でも楽しめます。なぜなら、温度が上がることで、それまで秘めていた〝顔〟があらわれるからです。 まず、たくさんの氷が入ったワインクーラーで5℃前後まで冷やし、抜栓。グラスに注いだ後、ボトルをワインクーラーに…

強さと優しさ🦐🍾

澄みきった蒼穹(そうきゅう)のようなブルーボトルといえば、≪キャティア・サファイア≫。エグリ・ウーリエと並び、〝ピノ・ムニエ〟を扱わせたら右に出るものはいないといわれるほどの超一流メゾンです。 ピノ・ムニエとは、シャンパーニュ地方を代表するぶ…

ふたつの異なる甘み

4種類のチーズのピッツァ、クワトロ・フロマッジ。ハチミツなどの甘みを添えることで、塩味がまろやかなになり、チーズのコクがより一層ふかまります。 このピッツァに、「セミヨン」と「グレコ・ビアンコ」の甘みを添えるのがわたし流。ともに辛口ワインの…

ブッラータには〝フレッシュなハチミツレモン〟

フレッシュチーズの王様〝ブッラータ〟。イタリア・プーリア州の名産品で、袋状のモッツァレラチーズの中にモッツァレラチーズと生クリームが入った、このうえなくミルキーなチーズです。 オススメの食べ方は、≪ガルデ/ブリュット・トラディシオン≫ を、先…

ナポレオンに学ぶ、マリアージュ

欧米諸国ではタブー視されがちな「馬肉」。なぜ、フランスでは好んで食されるのでしょうか。 その理由のひとつが、ナポレオンによる功績です。飢えをしのぐために、馬肉を隊員に食べさせたのがはじまりで、次第に好んで食べられるようになりました。 〝シャ…

コーンポタージュには、ドザージュ10g/l以上のシャンパーニュを

「コーンポタージュ」のおいしさは、トウモロコシ本来がもつやさしくて濃厚な甘み。そのおいしさをより豊かに感じさせてくれるのが、ドザージュ(補糖)10g/l以上のブリュット・シャンパーニュです。 トウモロコシはわずかな甘みを加えることで、もともとの…

〝単一畑〟シャンパーニュの魅力

グラン・クリュ(特級)やプルミエ・クリュ(第一級)といった「格付け」において、シャンパーニュとブルゴーニュとでは大きな相違点があります。それはずばり、格付けがなされる〝対象〟。 「ロマネ・コンティ」などの〝畑(区画)〟が格付けされるブルゴー…

十勝若牛の炭火焼きには、スーパータスカン

噛めば噛むほど口の中いっぱいに旨味が広がる十勝若牛(とかちわかうし)。脂身が少ない赤身にもかかわらず、肉質がとてもやわらかいのが特徴です。そんな十勝若牛の魅力を最大限に引き立てるには炭焼き。炭火焼きのすばらしさは、遠赤外線効果により表面を…

「くまもとあか牛」には、熟成ジュヴレ・シャンベルタン

「和牛」といえば〝黒毛和牛〟を思い浮かべるひとが多いのではないでしょうか。それもそのはず。和牛4種のうち、95%以上を黒毛和牛が占めているからです。 そのなかで、忘れてはならないのが、褐色の毛をした〝褐毛(あかげ)和牛〟。黒毛和牛より脂肪交雑(…

「ハモ」のおいしい食べ方

関西の夏の風物詩、「ハモ」のおいしい食べ方をご紹介。 ひとくちめは、海藻からとれた藻塩(もじお)をつけて。藻塩は塩辛さが控えめで、磯の香りとやさしい甘みが特徴。ハモの淡泊な旨みを引き立てます。 ふたくちめは、梅肉とともに。梅の風味がアクセン…

〝産地〟ちがいには、〝経年〟ちがい

わたし流の鮨の楽しみ方。それは事前に、同じ魚種で、産地の異なる鮨ダネを依頼しておくこと。ワインのテイスティングとおなじように、〝産地〟違いを比較することで、より味わい深くそれぞれの個性を楽しめるようになります。あわせて、同じ造り手の5年以上…

能ある〝山鶉〟は爪を隠す🦅

シャンパーニ≪ウイユ・ド・ペルドリ≫で有名な≪ジャン・ヴェッセル≫は、業界屈指の技術力を誇ります。ウイユ・ド・ペルドリとは「山鶉(やまうずら)の目」という意。淡いサーモンピンクが山鶉の目の色に似ていることで、その名がつきました。 注目すべきは、…