最近なぜか、〝昭和〟が再ブレイクしています。現代のストレス社会に心の癒しを求める人が多いからでしょうか。
「七輪」も、ノスタルジーを感じるアイテムのひとつです。パチパチと炭がはぜ、芳ばしい香りが漂う。そんな夜には、哀愁ただようワインをあけ、滋味深い料理とともにちびりちびりとやりたいもの。ほっこりとした気持ちになり、なんともいえない至福のひとときを感じるはずです。
《ルイ・ニケーズ/ブリュット1erクリュ2008》は、どこか野暮ったさを感じる個性的なシャンパーニュ。落ち着いた麦わら色に、しんしんと湧く泡。12年の経年変化は底知れない奥深さを生んでいます。七輪で焼かれたうるめイワシは、外はこんがり、中はふっくら。はらわたとルイ・ニケーズの苦みが重なり、イワシの滋味が五臓六腑にしみわたるかのようです。