フランス料理を世界にひろめた、ポール・ボキューズ氏。〝ヌーベル・キュイジーヌ〟の旗手的存在です。それまでの、濃い味のソースや油脂を多用するフランス料理に対し、素材の味をひきたてる軽やかなフレンチが、ヌーベル・キュイジーヌ(新しい料理)。歴史上の人物にとたえるなら〝ナポレオン〟。自他ともに認めるフレンチ界の英雄です。
食の都リヨンに居を構えるレストラン、ポール・ボキューズ。そのプライベート・シャンパーニュは、1990年代後半から20年以上にわたり、《ティエノ》が手掛けました。今回のロゼは、2009年まで使用されていたエチケット品。口に含んでもほとんど泡は感じられませんが、サラダ・リヨネーズ(リヨン風サラダ)でおなじみの「鶏肝」と合わせると、自然とボキューズ談議にも花が咲きます。
思い出のレストランや、大切なひとに所縁ある料理やお酒をいただく。そこには言葉では語れない、特別なマリアージュの世界が広がります🍴🥂✨
(ポール・ボキューズ/没後3年/2021.1.20)