未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

パイに合う、魅惑のシャンパーニュ🥂🥧

日本で〝パイ〟というと、アップルパイや洋梨のタルトなどの甘いお菓子が一般的です。

 

もちろんフランスでも、このようなお菓子はありますが、一方で「〇〇のパイ包み焼き」や「キッシュ・ロレーヌ」といった、甘くない生地をお料理に使うことも仏食文化のひとつといえます。

 

日本のスーパーで目にするのは、もっぱらお菓子用の冷凍パイシートですが、フランスではお菓子用と(甘くない)料理用の両方が売られています。家庭料理としても浸透していることがうかがえますね。

 

私は、《シャルル・ミニョン》のシャンパーニュをいただくたびに、いつもパイを欲してしまいます。

 

それは、上質なシャンパーニュにはよくあるバターと芳ばしいロースト香に加えて、心が奪われるような美しいイエローカラーの《ブリュット グラン トラディシヨン》には、焙煎された小麦胚芽のニュアスンを、香りと味わい、双方から感じるからです。

 

事前にシェフにお願いして、今回ご用意くださったお料理は『河内鴨のパテ・アン・クルート』と『チーズ(マリボー&グラナパダーノ)のキッシュ』。

 

パテ・アン・クルートは冷製で、生地はしっとり、もっちりとした質感です。小麦&バターの濃厚な風味が、シャンパーニュ発酵バターの香りでよりリッチな味わいに。河内鴨というのは野生ではないのでが、しっかりと味ののったブランド鶏で、上質の小麦のうまみを感じるパイ&《シャルル・ミニョン》に包まれることにより、気品あふれるお料理へと格段アップしました。

 

キッシュは温製でさくさくの生地。シャンパーニュの芳ばしさととてもよく合います。マリボーもグラナパダーノも、やさしい味のチーズなのですが、《シャルル・ミニョン》の焙煎味とほどよい渋みが混ざることで、コクと複雑みが増し、リッチなパイ生地と、さらなる一体感がうまれました。

 

このシャンパーニュの現行品は 「ブリュット プレミアム レゼルヴ」なのですが、セパージュが異なるため、稀少な《ブリュット グラン トラディシヨン》を見かけた際は、ぜひ、おいしいパイとともにご賞味くださいね😉❗️

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熟成リュリーの赤の旨さ🍷

ブルゴーニュ地方、コート・ド・ボーヌの南、コート・シャロネーズ地区。そのなかで、ブーズロンについで北端に位置する村が〝リュリー〟です。

 

リュリー村で生産される半数以上は白ワイン。また発泡性のクレマン ド ブルゴーニュの発祥地でもあり、ほどよいタンニン&果実味ゆたかでフルーティーな〝リュリーの赤〟は、残念ながら、あまりメジャーではありません。

 

ただ、私が思うに、リュリーの赤ワインは熟成してこそ本来のおいしさを楽しめるもの。この醍醐味を知って、リュリーの赤に魅了される人は、世界中に少なくないはずです。

 

熟成したリュリーの赤には、甘草などの甘いスパイスと、上品に薫るほのかな獣香があります。また、フルーティーだった果実味が、発酵食品のような〝まったり〟としたコクと旨味に変化し、それが上質の鹿肉ととても相性がいいのです。

 

そこで、今回は《ルイジャド/リュリー ルージュ1998》と『和歌山県産の鹿ヒレ肉~グリーンペッパーのソース~』のマリアージュ

 

熟練職人により下処理された鹿肉は、ジビエといえども臭みはゼロ。敏腕シェフの神業的な火入れで、絶妙な柔らかさと、クリアで純粋な肉の旨みを堪能できます。ソースのグリーンペッパーと、熟成リュリーのスパイスがさらにそれを際立たせ、〝湿り〟と〝乾き〟を連想させる(たとえるなら...乾燥と生の、ポルチーニ/ジロール/モリーユ茸が混ざっり合ったような)深みあるコクと旨みが加わると、お料理全体も滋味に富んだ味わいへと変化するのです。

 

この、心に染みいるような〝滋味深さ〟こそ、熟成リュリーの赤の旨さだと私は思っています。

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グランダネの飲み頃はいつ?

英国王室御用達のシャンパーニュは、現在9つのメゾンが存在します。そのなかで最初にビクトリア女王に認められ、今日まで、ゆるぎない地位を守り続けているグランメゾンが《ボランジェ》です。

 

そのボランジェが、優良年だけにつくるプレステージ・キュヴェこそ《グランダネ》。そのポテンシャルははかりしれず、果たして飲み頃はいつなのか、興味深いところです。

 

結論から申し上げると、ズバリ“四半世紀”の時を経た「グランダネ1992」が飲み頃です。この年は、ボランジェ一族が長年守り続けてきたポリシーを、『ボランジェ憲章』という名で世に公表した年でもあり、記念すべきヴィンテージといえます。

 

黄金に光かがやき、泡は目視することはできませんが、舌の上ではかすかに弾ける感覚があります。ラムレーズンやスコッチ、シェリーのペドロ・ヒメネスのような、濃密な甘さと上質の酸味を想像させる芳香。味わいにおいても、長期熟成ならではの複雑で優艶な酸がとても印象的です。

 

一方「グランダネ2007」は、ぶどうの収穫から11年が経過しているとはいえ、まだまだフレッシュ感があり、エネルギッシュな酸が特徴です。

 

酸は酸でも、パワフルかつ男性的な「2007」と上品かつ女性的な「1992」。似ても似つかぬものと思いきや、交互に比較しながら味わってみると、両者には凛とした繊細さという共通点を感じるのです。これこそ、プレステージ・キュヴェ「グランダネ」のポテンシャルであり、奥深さですね。

 

それにしてもプレステージ・キュヴェの熟成感にはまるとやみつきになります。「グランダネ1992」のおいしさのピークはまさに今。“26年熟成”が絶対オススメです😊❗️f:id:hrm628:20181105121151j:image

あさりの白ワイン蒸しには〝香草感🌿〟

あさりの白ワイン蒸し、お酒に合いますよね😊

 

ムール貝には「ボーロワ・シャブリ」。あさりには「レフルノー・シャブリ」が私の持論です。

 

シャブリ地区のレイ村に位置する〝レ・フルノー〟は南西向きの小さなクリマですが、とても個性的なワインを生み出します。なかでも、あさりの白ワイン蒸しには、サミュエル・ビローという造り手の《シャブリ1erクリュ レフルノー 2015》がオススメです。

 

《レ フルノー 2015》の特徴は、なんといっても〝香草感〟です。グレープフルーツの外皮、セロリの葉をベースに、ミントやバジル、大葉などのハーブが何層にも重なり合って、刈取ったばかりのまだ青々とした干し草や薬草のような厚みある複雑味が楽しめます。

 

隠し味として、あさりの白ワイン蒸しには、普通のバターではなく香草バターを入れるのが私流。バターと《レ フルノー 2015》の2つの〝香草感〟が合わさると、旨味の相乗効果であさりの白ワイン蒸しがより深みあるおいしさへと昇華してくれることが、なによりうれしい点です。

 

あさりの白ワイン蒸しには〝香草感〟。頭の片隅にとめておいてくださいね😉✨

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色がもつ不思議な力🍾✨

ランソンは、1760年創業の老舗シャンパーニュ・メゾン。スタンダードキュヴェとして、「ブラックラベル」が有名です。そのエチケットの特徴は、ホワイト、レッド、ゴールド、ブラックの4色が用いられ、美しくデザインされていることです。

 

5,000以上あるシャンパーニュのなかでも、この〝4色使い〟は、私の知る限りランソンだけ。唯一無二の独創的なエチケットといえますね。

 

思わず触れたくなるマットな質感のブラック地に、ゴールド色の縁取り。その中に上品かつ堂々とつづられたホワイトの〝Lanson〟の文字は、ワンポイントとして光るレッドの十字架とともに 、250年以上の歴史の重みを感じさせます。

 

その《ランソン・ブラック》は「ノン・マロラクティック発酵」を貫くシャンパーニュ。硬派なイメージは、まさにエチケットから受ける印象と同じです。

 

そんな《ランソン・ブラック》には、合わせる料理やお皿も、遊び心をもって〝ブラック〟に合わせてみてはいかがでしょうか。今回は、新進気鋭のシェフに「キンキのファルシ 〜ホタテのムース、イカ墨ソース〜」をリクエスト。まるで、イカ墨ソースとエチケットのブラックが〝呼応〟しているかのようでした。

 

お皿も〝ブラック〟にすると、より食材の〝色〟が引き立ち、食欲をそそられるから不思議です。色彩心理を学ぶと、ワインのある生活がより豊かなものになりそうですね😉f:id:hrm628:20181025131050j:image  f:id:hrm628:20181025131055j:image

鴨肉にはノン・マロラクティック発酵シャンパーニュ🦆🥂

カモ汁など、鴨肉にはネギを合わせてきたのが日本の食文化。

一方オレンジなど、フルーツを合わせてきたのがフレンチの歴史。

ネギもオレンジも鴨との相性は抜群ですが、私は〝鴨りんご〟派です。

 

そこで、鴨肉にはノン・マロラクティック発酵シャンパーニュがオススメです。マロラクティック発酵とは、乳酸菌がりんご酸を食べることで、よりまろやかな味わいに変化させることです。ルネ・ジョフロワという造り手は、あえてこのマロラクティック発酵を行わないことをポリシーとしているため、ストレートにりんごの酸味を感じるシャンパーニュが生み出されるのです。

 

ただし、〝酸度が高い〟だけでは「鴨の胸肉のポアレ」の濃厚な旨みに負けてしまうため、合わせるシャンパーニュは厚みある果実の凝縮感も求められるのです。

 

それを一刀両断に解決できるのが《ルネ・ジョフロワ/プルミエクリュ・キュミエール・エクスプレシオン・ブリュット》です。凝縮感あふれる仕上がりになっているのは、シャンパーニ地方でもっとも日照量が多いとされる〝キュミエール村〟の黒ブドウを90%も用いているからです。

 

「鴨の胸肉のポアレ」にはルネ・ジョフロワのノン・マロラクティック発酵シャンパーニュ

 

りんごの芳醇な香りが漂いながら、太陽の恵みをたっぷりと受けた豊かな果実味と凝縮感が、鴨肉のジューシーな旨味をしっかり包み込んでくれるような、なんともいえない心地よさが訪れます☺️✨

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🥐クロワッサンクッキー!?🍪

見た目はワッフルクッキーなのに、

商品名は〝クロワッサンクッキー〟?!

 

「なぜ?」という素朴な疑問にぶつかりました。

ネーミングに、違和感を感じたからです。

 

不思議に思って、店員さんに聞いてみると…

「クロワッサンの生地をクッキー風に焼き上げたから」だそうです。

 

薄力粉や強力粉、イースト、バターを含んだあのパン生地のことですね。

 

なるほど…。

 

〝クロワッサン〟という単語を聞くと、外はカリカリ、中はふわっと焼き上げた三日月形のパンそのものを思い浮かべてしまいます。

 

固定概念にとらわれている自分が、なんだか、恥ずかしくなりました💦

もっと頭をやわらかくしなくては!

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