未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

〝鮨に赤〟はご法度か

「肉は赤、魚は白」がマリーアジュのセオリー。そのため、赤ワインを提供しない鮨屋も存在します。しかしほんとうに、〝鮨に赤〟は合わないのでしょうか。食材によっては、白よりも赤の方が合う鮨ダネもあります。

 

たとえば、まぐろやうに。赤身の力づよい旨味、うにの濃厚な甘味とコクを、白にはない、赤特有の複雑味がうけとめてくれます。なかでもわたしのオススメは〝くじら〟。変わりダネですが、脂はトロのように濃厚で、身は肉のごとく、力づよい旨味を呈します。そんな〝くじら〟には《ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユ》の《サヴィニーレボーヌ・プルミエクリュ・レラヴィエール2003》。色、香りは熟成感をおぼえるものの、きわめて瑞々しい味わいです。フレッシュな果実味と、クランベリーを彷彿させる酸と渋み。〝トロくじら〟の本皮はとろけるような脂身。ワインの酸とやわらかな渋みで、脂の甘みがひきしまり、よりいっそう濃厚な味わいに昇華します。一方うつくしい斑点(はんてん)模様のあご肉〝鹿の子〟も、ほどよい食感でかむたびに旨みが溢れ、ワインのジューシーな果実味ととてもよく合います。

 

「おまかせコース」は淡白な鮨ダネから、濃厚な鮨ダネへと展開していくのが一般的。前半はシャンパーニュや白ワイン。今回は《デュヴァル・ルロワ/ブリュット・レゼルヴ》。溌剌とした酸とグリーンの早採りレモンを想わせる苦味が、白身を引き立たせます。コース中盤からは赤ワインにチェンジ。これも鮨の楽しみ方のひとつです🥂🍣✨

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赤ワインと白ワインの違い

赤ワインと白ワインの相違点。「原料」はいうまでもありません。赤ワインは黒ぶどう、白ワインは白ぶどうから造られます。さらに「醸造方法」にも決定的な違いが。それは、赤はぶどうの果皮や種子ごとアルコール発酵させるのに対し、白は絞った果汁のみをアルコール発酵させるという点です。ゆえに、色素や渋み成分が抽出される赤は、独特の色と複雑味を、果汁のみの白はクリアな色と味わいを呈します。このように特徴が明らかに異なる両者は、相性のよい料理も異なります。

 

たとえば「焼き鳥」。複雑味ある赤は甘辛い〝タレ〟、クリアな白はさっぱりとした〝塩〟がより好相性。絶妙な熟成味の《ドメーヌ・ドゥジャック/モレサンドゥニ1998》は、バルサミコ酢のようなエレガントな酸を伴い、濃厚な「肝」の旨味を引き立てます。また、フレッシュな果実味と熟成の甘味が融合した《ルイ・ラトゥール/ピュリニーモンラッシェ2002》。あっさりとした「ささみ」を、深みあるまろやかなコクで包み込みます。

 

「濃厚な料理には赤」「淡泊な料理には白」。マリアージュの基本として覚えておくとよいですね🍴✨

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焼売と〝赤〟

料理とワインの相性をつねに意識している方なら、「焼売」にはシャンパーニュや白ワインが合う、と直感で思う方も多いはず。ところが、焼売と〝赤ワイン〟も意外とよく合う組み合わせです。

 

なかでもおすすめは、熟成ボルドーカベルネのエレガントな熟成味と、タマネギの甘味でまろやかになった豚の旨味は抜群の相性です。今夜の《カントナック・ブラウン1984》もその一例。コーヒ­ーのような色調にまで褪色(たいしょく)するも、味わいはきわめて健全。強靱なタンニンがみごとに〝経年優化〟しています。それはまるで湧水かのごとく、なめらか。舌のうえをしずかに流れるように、自身は控えめに、主役の料理をひきたてます。格付け三級たるものの、品格あふれるマリアージュ

 

「焼売」は泡でも白でも赤でもいける、万能料理。食欲をかき立ててくれるシャンパーニュ、皮と餡(あん)の甘味がひきたつ白、肉の旨味をじっくり味わいたいなら赤。目的や期待する効果によってセレクトするのも、ワインの楽しみ方のひとつです🍴✨

 

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赤身肉で、理想のボディを手にいれる

「赤身肉」がダイエットに効果的、といわれるのはなぜでしょう。その理由は、低カロリーであることはもちろん、脂肪燃焼に不可欠な「L-カルニチン」という栄養素を豊富にふくんでいるからです。

 

今夜の赤身は、鹿児島県産黒毛和牛の「イチボ」。お尻付近の、うっすらサシの入った部位です。とてもやわらかく、わずかな脂が赤身の旨味にコクを付与します。そんなイチボには、熟成した南仏の赤を。この地域の主要品種は、《コロンベット/ピュエッシュ・ドールト2003》に代表されるグルナッシュやシラー。とりわけ豊かな果実味と獣香が特徴的です。経年熟成し、まろやかになった果実味はイチボのコクある旨味ととてもバランスがよく、いっそう豊かに香る獣香は、肉に力づよさを与えます。

 

牛肉には、筋肉のもととなるアミノ酸も豊富にふくまれています。最近、理想のボディに近づきつつあるのは、肉食生活のおかげかもしれません🍖✨

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グリーンサラダにおすすめのドレッシング

サラダには欠かせない、ドレッシング。きょうは、グリーンサラダにおすすめの「人参ドレッシング」をご紹介します。材料は、すりおろした人参・セロリ・玉ねぎ、白ワインビネガー、オリーブオイル、塩、砂糖、ハチミツ。このドレッシングは〝人参そのもの〟を味わうドレッシング。人参以外の材料は、味を調える程度に加えてください。

 

そんな〝ほぼ人参〟ドレッシングと、相性抜群なのが《ヴーヴ・ジャックマール・ブリュット》。淡い黄色に、クリーミな泡。オレンジを想わせる柑橘香とふくよかな果実味は、やさしい甘味をもたらします。「オレンジキャロット・ラぺ」のように、人参の甘味とオレンジの甘味はとてもよく調和します。

 

せっかくのドレッシングが薄まらないためにも、野菜の水切りはしっかり行ってくださいね。今日は、グリーンサラダにおすすめのドレッシングのご紹介でした🥗🥂✨

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ヴィエイユ・ヴィーニュの魅力

ワインのエチケットに記載されている「 Vieilles Vignes(ヴィエイユ・ヴィーニュ)」という文字。〝古い木〟という意味で、高い樹齢のぶどうを使用したワインです。略してV.V.。規定はありませんが、およそ25年以上の樹齢ワインに記されています。このV.V.、魅力はなんといってもその「凝縮感」。ぶどうの木は高齢になるにつれ、一本あたりに実る果実量が減少します。結果、ひと房あたりに供給される栄養量が増加するからです。

 

そんな旨みあふれるV.V.は、旨みあふれる肉料理と抜群の相性。なかでも「鴨むね肉のロースト」は格別です。皮目の芳ばしさ、ロゼ色の身から滴る鴨の旨み、そしてワインの力づよい果実味が重なる、至高のマリアージュ。ぜひ、お試しください🍷🦆✨

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すき焼きには熟成の赤

熟成した赤ワイン。経年変化による、やさしくまろやかな風味が特徴です。それゆえ、こうばしく焼いた肉よりも、やわらかく煮た肉との方が好相性。熟成ワイン特有の、なめし皮やジビエといった「動物系」の香りもまた、肉との相性を高めます。さらに熟成ブルゴーニュなら、乳酸系の旨味が増し、肉をまろやかにするのでなおオススメ。

 

〝古酒〟の新星《セリエ・デ・ウルシュリーヌ》と「すき焼き」はまさにその象徴。枯れたレンガ色の《シャンボール・ミュジニー1997》は、生肉を想わせる鉄っぽい香り。さらに、かつお節のような燻し香と旨味が、出汁のきいた割り下と調和します。舌にまとわりつく、まろやかなコク。しっとりとした肉を包む込むかのごとく、甘辛味と絶妙なハーモニーを奏でます。

 

東西で作り方がことなるすき焼き。肉を割り下で煮る「関東風」には熟成ブルゴーニュ、肉をはじめに焼きつける「関西風」には熟成ボルドーを合わせるのが、わたしのすき焼きの楽しみ方です🥩✨

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