シャンパーニュは食前酒。そう思っている日本人は少なくありません。しかし、シャンパーニュは食前酒だけでなく、食中酒・食後酒としても楽しめる「万能酒」です。
しかし、どんなシャンパーニュでも「万能酒」になりえるかといえば、そうではありません。すっきり系のスパークリングワインでは、この〝大役〟は務まらず、「万能酒」として〝認定〟されるには、(1)濃厚で(2)複雑、かつ(3)長い余韻の3要件が必須です。
そんな「万能酒」としての秀逸シャンパーニュのひとつに、ボランジェの《スペシャル・キュヴェ》があります。とくに鮨との相性は抜群。《スペシャル・キュヴェ》には前述の3要件に加え、強さと厚みの両方を兼ね備えているため、さまざまな鮨ネタを受け止めることができるのです。
さらに、《スペシャル・キュヴェ》だけでなく、ボランジェの《ロゼ》をスタンバイさせればよりベターです。私の自説「黄金の方程式」どおり、赤身やカツオなどの赤系のネタにはロゼシャンパーニュを、タイや平目などの白系のネタには、白シャンパーニュを合わせれば、はじめのアテから最後のにぎりにいたるまで100%鮨を堪能することができるからです。
同じ造り手の白とロゼのシャンパーニュを同時に楽しむことは、香りやテイストの共通点を見出せるだけでなく、その造り手の根源的な思想を深く理解するチャンスでもあります。食材の個性を上品に引き立てつつも、強さと厚みでしっかり受け止める、ボランジェの懐の深さは一級品です。鮨屋でシャンパーニュを迷われた際は、ぜひボランジェをお選びください😋🥂✨