未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

〝外〟がおいしく感じる理由

おなじ料理でも野外で食べると、その「開放感」から格段おいしく感じます。たとえばバーベキュー。たかい空、ふりそそぐ陽光、そよふく風。熱々のお肉をほおばると、おもわず、幸せの吐息がこぼれます。

 

きょうは《パイパーエドシック・ロゼ・ソヴァージュ》と《シャトー・ベレール・ラグラーヴ1978》で楽しむバーベキュー。芳醇なピノ・ノワールを使用したロゼ・シャンパーニュは、熟したベリーの甘酸っぱさがとても美味。みずみずしく、果物のように甘い「パプリカ」にとてもよく合います。一方、すばらしい熟成味をみせるボルドー1978。丸みをおびたタンニン、酸、果実味、すべてが融合しています。舌のうえを滑るようななめらかさ。このうえなくエレガント、それでいて一本芯のとおった強さを感じます。「ハラミ」の上品かつ濃厚な旨味と抜群の相性。

 

ひとは、本能的に屋内より屋外の方が身の危険を感じ、五感が鋭くなります。ゆえに、外で飲むワインは、香り味わいをいつも以上に堪能することができます。普段の食事のアペリティフ、もしくは食後の一杯を、ご自宅のベランダで楽しんでみてはいかがでしょうか🥂✨

 

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酢飯がひきたつシャンパーニュ🍾

手軽につまめる、にぎり鮨。いわば〝ファーストフード〟として世に誕生した江戸前鮨。せっかちな江戸っ子が短時間で腹を満たせるよう、現代の二、三倍の大きさで鮨が供されていました。

 

そんな元祖江戸前鮨を彷彿とさせるのが、「おにぎり鮨」。タネとシャリをおにぎり状に握ったもの。ボリュームと箸いらずの手軽さで、忙しいビジネスマンから注目を集めます。

 

一般的な鮨よりシャリが多い「おにぎり鮨」。シャンパーニュを合わせるなら、とりわけドライなシャンパーニュがおすすめ。エッジのきいた辛さは、単調になりがちなシャリを最後のひとくちまで、美味しく引き立ててくれるからです。《シャルル・ド・カザノーヴ》もその一例。白、ロゼともにきわめてドライなシャンパーニュ。サーモンピンクの《ロゼ・ブリュット》は、赤ワイン由来の渋みがとてもおだやか。芳醇な赤酢と交わるように融合し、「とろたく」の甘味とコクを際立たせます。一方、淡いイエローゴールドの《テート・ド・キュヴェ・ブリュット》。キレある酸と苦味がきわだつ極辛口。「穴子」のおにぎりも甘ったるさを感じさせず、タネとシャリの一体感ある旨みを終始、堪能することができます。

 

おにぎり鮨同様、ちらしや押し寿司も「シャリ」が主役級の存在感。その、酢・塩・砂糖の塩梅から、合わせるシャンパーニュを選定するのもひとつ。甘めのシャリには酸が際立つシャンパーニュ、酢のきいたシャリにはミネラル感あるシャンパーニュを合わせると、豊かな酢香が引き立ちます🍣🥂✨

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「ドザージュ」とは

シャンパーニュの味を決定づけるドザージュ。最終工程の〝補糖〟を意味します。瓶内二次発酵をおえたシャンパーニュは、「糖」がすべて「アルコール」と「二酸化炭素」に置き換わっている状態。甘味を補うことで極度の酸がやわらぎ、味全体のバランスが整います。

 

そんなドザージュをあえて行わないのがブリュット・ナチュール。強烈な酸味を呈する、極辛口のシャンパーニュです。きょうは《ドラピエ》を抜栓。数少ない、ピノ・ノワール100%の《ブリュット・ナチュール》です。エッジのきいた酸で、豊かな果実味がシャープに際立ちます。合わせた鮨は「うなぎ」。ピノ・ノワールの厚みとコクがうなぎの力づよい旨味を受けとめ、ブリュット・ナチュールならではの酸で濃厚なタレの甘味を引きしめます。

 

ブリュット・ナチュールに限らず、ドラピエのラインナップはすべてが低ドザージュ。同時抜栓の《カルト・ドール》もしかり。補糖はブリュット規定の最低量に抑えられ、ぶどう本来の酸が冴えわたります。こちらもピノ・ノワール主体のコク旨系。シャルドネ15%のミネラル感も相まって、淡泊な鮨ダネととりわけ好相性。「ハモ」や「キス」にひとつまみの塩を添えるかのように、上品な旨味をうちから引き出します。

 

ぶどうの質と技術力があらわになる、ブリュット・ナチュール。低ドザージュは、メゾンの〝自信のバロメーター〟ともいえそうです🥂✨

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〝二刀流〟で鮨を愉しむ

フレッシュな旨味と深みある果実味を兼備したロゼ・シャンパーニュ。「ブレンド法」という生産方法で造られます。その名が示すとおり、白ワインに赤ワインをブレンド。それゆえ、ロゼ・シャンパーニュは「白」と「赤」双方の特性を有します。

 

鮨の守備範囲も、両者の領域を網羅。淡泊な白身から、トロや鰻といった濃厚な鮨ダネまで。《テタンジェ・プレスティージュ・ロゼ》も例外ではありません。きょうは、経年変化でとりわけまろやかさが際立つ一本。高級ブランデーやラムを彷彿とさせる甘美な芳香。鰻の甘みと融合し、しなやかなタンニンが鮨全体を包み込みます。

 

鮨はタネによって、白でも赤でも好相性。しかし「一本で鮨を愉しみたい」というのであれば、ロゼ・シャンパーニュの〝二刀流〟がオススメです🍣🍾✨

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〝変化球〟にはロゼ・シャンパーニュ

鯛やホタテなど生をそのまま握る鮨ダネは、素材のもち味を〝ストレート〟に感じることができます。とりわけ美味しいと思った魚は、ぜひその〝変化球〟も楽しんでいただきたい。変化球とは「あぶり」。香ばしさの付与、食感の変化などでさらに奥深い鮨へと昇華します。その際、〝変化球〟にはロゼ・シャンパーニュがおすすめ。ロゼの複雑味があぶりで増した香味と調和するからです。

 

今夜はなじみの鮨屋に、各種「生」と「あぶり」をリクエスト。エンガワとあぶりエンガワ、鯛とあぶり鯛、ホタテとあぶりホタテ、鰻とあぶり鰻、中トロとあぶり中トロなど。その〝差異〟を楽しむのも鮨の楽しみ方のひとつです。「生」には《パイパー・エドシック》の《エッセンシエル・キュヴェ・ブリュット》を合わせます。高品質なロットだけを抜き取り、通常より長く熟成させたこのキュヴェは、エンガワのような濃厚な脂でもうけとめられる、厚みとコクを兼備。一方、「あぶり」には《ロゼ・ソバージュ》。こちらは芳醇なピノ・ノワールが際立つ一本。加熱することで脂がとけだし、旨味と香ばしさが引きだされる「あぶり」の鮨ダネと、みごとに調和します。

 

捕手は投手に球種をサインで伝え、その球種に合わせてキャッチャーミットを構えます。鮨でたとえるなら、大将が投手、鮨が球、わたしが捕手。球種にあわせて最適な〝ミット(シャンパーニュ)〟をご用意くださいね🍣🥂✨

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枝豆にはビール

「枝豆」と「ビール」は最強の組み合わせ。華やかなホップの香りと独特の苦味が、枝豆の青々しく、さわやかな旨味とじつによく合うからです。ならば理論上、シャンパーニュも負けないはず。瓶内二次発酵による芳醇な酵母香と、特有の苦味がシャンパーニュの特徴です。

 

なかでも華やかな香りと苦味といえば、《シャルル・ド・カザノーヴ》。甘酸っぱい洋ナシに、焼き立てのパンドミーを想わせる豊かなイースト香。リンゴを丸かじりしたかのような豊潤な果実味とフレッシュな酸。そして味わい全体をひきしめるシャープな苦味。あっさりとした〝塩〟枝豆はもちろん、ガーリックや唐辛子の〝香味オイル和え〟にもとてもよく合う一本。《シャルル・ド・カザノーヴ》ならいい勝負になるのではと期待しましたが、実際に飲み比べると、シャンパーニュよりもはるかにビールに軍配があがりました。

 

どんな料理にどんなお酒が合うかは個人差はもちろんのこと、国や地域によっても異なるはず。これまで慣れ親しんできた「食習慣」も、少なからず影響するのでしょう。日本人であるわたしには、枝豆はやっぱりビールがいちばんでした🍻✨

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「アペロ」を愉しむ

フランスには食前酒(アペリティフ)を愉しむ「アペロ」という文化があります。お酒と軽いおつまみで胃腸をやさしく刺激し、食欲を促します。春~夏は爽やかなフレッシュシャンパーニュ、秋~冬にかけては、まろやかな熟成シャンパーニュがオススメ。

 

なかでも三品種の均等ブレンド《J.M.ゴビヤール/トラディシオン・ブリュット》が、味のバランスがよくお気に入りです。現行品は、もぎたての洋ナシのようなフレッシュな果実味。リンゴのソテー添えが定番の「ブーダンノワール」と、合わないわけがありません。ゴビヤールは、熟成するとひときわ苦味が際立つシャンパーニュ。旧エチケット品も、まろやかなコクと焦げたような芳ばしさ。こんがり焼けたチーズのシューに、香辛料のきいた豚のリエットをはさむ「リエットサンド」と抜群の相性です。

 

アペロは食事を愉しむための、いわば心とお腹の〝準備体操〟。一杯のスパークリングワインと、ひとつかみのナッツさえあれば、日常がより豊かなひとときへと昇華します🥂✨

 

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