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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

〝王様〟も歳を重ねると丸くなる

「ワインの王」と称されるのが、イタリアのバローロネッビオーロ種100%の濃厚な味わいに、まさに王の名にふさわしい威厳を感じます。

 

このバローロの長期熟成にこだわるのが《ジャコモ・ボルゴーニョ》。1761年創業のピエモンテ州最古の生産者です。巨大なセラーには1961年以降のヴィンテージ・バローロが保管され、毎年複数ヴィンテージが少量ずつ出荷されています。

 

今回は《バローロ・レゼルヴァ1982》を抜栓。現オーナーのアンドレア・ファリネッティ氏が、この1982年を飲んでいたく感動し、ボルゴーニョを引きつぐ決心をしたという、記念すべきヴィンテージです。経年40年を感じる、濁りと色落ち具合。抜栓直後から、甘さにのみこまれそうな濃厚なチョコの香りに襲われます。味わいは数分単位で刻々と変化。きわだつ酸が徐々におちつき、抜栓後90分で酸味、苦味、甘味、旨味が完全にひとつになります。このうえなくしなやか、かつエレガント。その〝やさしい〟味わいは、どこか物足りなさを感じてしまうほど。ところが、ステーキを口にふくむと一転、添えられた赤ワインソースと見事に融合し、黒毛和牛をそっと包み込むように引き立ててくれるから不思議です。

 

歳月を経て、王様バローロの新たな一面が垣間みえたよう。ワイン同様、ひとも「歳をとると丸くなる」といわれます。王が家臣を従えるのも、強さだけでなく優しさも必要、ということかもしれませんね🍷✨

 

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