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私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

〝熟成分岐点〟

NV(ノン・ヴィンテージ)とヴィンテージ・シャンパーニュ。わたしの経験からいえば、香りや風味に歴然とした差があって当然。なぜなら、使用されるぶどうの品質も、熟成期間もことなるからです。ところが、なかにはヴィンテージに勝るとも劣らないハイ・クオリティなNVも存在します。《ビルカール・サルモン》です。

 

NV《ブリュット・レゼルヴ》とヴィンテージ《ブリュット・2002》。ともに淡いゴールドカラーで、エネルギッシュな泡が勢いよく立ち昇ります。くわえて、喉もとを刺すような極辛口、力づよい厚みとコク、温度があがってもぼやけない味の輪郭もが共通。ここまでヴィンテージと〝瓜ふたつ〟なNVを、わたしは知りません。相違点をあえてあげるなら、NVの方が若干、酵母香ゆたかで泡がクリーミー。より複雑な味わいの一体感を楽しむことができます。二者択一のブラインド・テイスティングなら、こちらを「ヴィンテージ」とこたえかねないほど、じつに秀逸なNVです。

 

しかし視点を変えると、ヴィンテージのポテンシャルが高すぎて、20年程度の熟成ではいまだ本領発揮できていない、可能性もあります。ビルカール・サルモンのNVと2002年ヴィンテージ。その抜栓時期は、ちょうどいまが損益分岐点ならぬ〝熟成分岐点〟なのかもしれません。今夜はNVに軍配があがった「熟成トロ」との相性を、数年後、おなじ両者で再確認したいと思います🍣🥂✨

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