冷製のローストビーフ、「コールド・ビーフ」。なかでも極上サーロインのコールド・ビーフは、異なるテイストのワインでいただくのがわたし流。温度が上がるにつれサシの脂が溶けだし、肉の味わいが変化するからです。
たとえば、1994年の「バルバレスコ」と「スーパタスカン」。おなじ熟成期間でも、花のような香りとエレガンな熟成味をみせるバルバレスコ。供されてすぐのコールド・ビーフに合わせると、肉の上品なおいしさが際立ちます。対照的に、獣香と男性的で力づよい果実味のスーパータスカン。こちらは、温度があがり脂が溶けだしたコールド・ビーフトとともに。口に入れた瞬間にとろけて広がる、濃厚な肉の旨味を受け止めてくれます。
〝ワインの変化〟に合わせて料理を楽しむのはもちろん、〝料理の変化〟に着目してワインをセレクトするのもオススメです🍷🥂✨