未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

飲み頃の見極めの重要性

若いヴィンテージのファーストラベルとサードラベルの比較を通じて、ワインの奥深さと多面性、複雑性、そして飲み頃の重要性にあらためて気づくことができます。

 

ファーストラベルとは、「造り手の顔」ともいえるワインであり、「最高品質」を意味します。いわずと知れた「サッシカイア」はファーストラベルのワインであり、ラインナップのなかでも最高級の価格帯となります。セカンドラベルの魅力は、ファーストラベルで使用されなかったぶどうなどを使って、造り手の製造スタイルはそのまま活かされながらも、価格帯はファーストラベルより抑えられる点です。さらにセカンドラベルよりも価格帯が抑えられ、「親しみやすく、気軽に楽しめる」というコンセプトがサードラベルのポジションです。

 

ワインの初心者は、サードラベルよりもセカンドラベル、セカンドラベルよりもファーストラベルのほうが「おいしい」と思うのではないでしょうか。

 

実は、そう単純な話でもないのがワインの奥深いところでもあります。もちろん、おいしいかどうかは個人の嗜好性の問題でもあるため、一概にはいいきれませんが、とりわけファーストラベルの場合「飲み頃」というファクターがおいしさの決め手になるといってもよいでしょう。

 

長期熟成を前提としているファーストラベルは、飲み頃の見極めがきわめてむずかしいことが難点です。もともと何年・何十年と寝かせて味わいを楽しむのがファーストラベルの醍醐味といえるからです。ここが、飲み手の力量やセンスが問われるといわれる所以です。

 

実際に飲み比べると、ファーストラベルの「サッシカイア2018」よりもサードラベルの「テヌータ サン グイド レ ディフェーゼ2018」のほうが、はるかに芳醇な香りが広がり、まるみがあって、ふくよかで、こなれた味わいだったため、断然おいしく感じられました。

 

デカンタージュしても、また時間が経っても、なかなか「サッシカイア2018」を〝開花〟させることができず、最後まで「硬い」ままでした。若いヴィンテージではそのポテンシャルが完全に発揮されないことを学んだのです。ワインの味わいとは、単に年代や格付け、名声によるものではなく、飲むタイミングや熟成の度合いによって大きく変わる、という真理に、あらためてハッと気づかされた次第です。飲み頃の見極めがワインを楽しむうえでいかに重要か。次回は、数十年と寝かせたオールドヴィンテージの「サッシカイア」でリベンジを図りたいと思っています。

f:id:hrm628:20240130223918j:image