未知なるマリアージュの世界へようこそ!

私の超オススメワインをご紹介します🥂🍷✨

フィレ肉にも部位がある

赤身に分類されるフィレ肉。ほそながい円錐状の部位で、断面の大きい方から「テット」「シャトーブリアン」「ミニョン」に分類されます。なかでも、もっとも稀少な部位がシャトーブリアン。〝究極の赤身肉〟と称されているので、完全な赤身と思っているひとも少なくないのではないでしょうか。ところが実際はうっすら、ものによってはしっかりとサシがはいっています。
 
きょうは、くまもと黒毛和牛「和王」のテットとシャトーブリアンを食べ比べ。〝サシ〟の差異は一目瞭然です。ほぼすべてが赤身のテット。ほどよい弾力で、かむほどに澄みきった透明感ある旨味があふれます。あわせるワインは《ビトゥゼ プリユール/ヴォルネイ1erクリュ〝クロ・デ・シェンヌ〟2015》。まるみを帯びたタンニンと酸。果実の甘みが主張し、赤身のコクとじつによく調和します。一方、霜降りにちかいシャトーブリアン。脂の甘味が舌をおおい、あと味にはグラスフェッド・ビーフのような、草っぽい独特の香りが広がります。ストレスフリーで、放牧地の草をたくさん食べて育ったのかもしれませんね。こちらはおなじ銘柄でも《2014》の方が好相性。ヴィンテージは一年古くとも、あらあらしく若さを感じさせる味わい。ステーキとおなじ、どこか青々しさを覚えます。
 
赤身がもっとも多いのがテット、ミニョンになるほどサシが増します。このように「フィレ」とひとくちにいっても、牛の個体差、部位によって風味や柔らかさは大きくことなるもの。ワインとのマリアージュを楽しみたい方は、フィレ肉のどの部位か、シェフに確認することをおすすめします🍷✨

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