いかに厚みのある肉をおいしく焼くか。肉の中心部の温度が決め手となります。レアなら中心部が55~65度以下、ミディアム・レアなら65度が最適。温度が高すぎると硬くなり、低すぎると生っぽくなります。
今夜あわせるワインは、レアにはボルネイのプルミエクリュ《クロ・デ・シェーヌ》、ミディアム・レアには同じくプルミエクリュの《レ・ゾシー》。前者は、赤いベリーの風味がゆたかでチャーミングな印象。みずみずしい果実味と、レアの肉汁がじつによく調和します。一方後者は、がっちりとした骨格で力づよい味わい。ステーキ表面の香ばしさ、凝縮感あるミディアム・レアの旨味と、バランスのとれた一本です。
さほど厚みのない肉は、すぐに火が通るため、温度が瞬時に上がってしまうリスクがあります。対して、断面積の小さな分厚い肉は、熱源との接触面積も小さくなり、狙った中心温度にじわじわと近づけることができます。分厚い肉は焼き加減によって、ワインを変えてみるのも楽しいですね🍷✨